ベルギーからイタリアに活躍の場を移した鈴木。(C)SOCCER DIGEST

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 セリエAのパルマは現地時間7月15日、ベルギー1部シント=トロイデン(STVV)から日本代表GKの鈴木彩艶が完全移籍で加入すると発表した。契約期間は2029年6月30日までの5年間となっている。

 7月21日に22歳となる鈴木は、下部組織から在籍した浦和レッズでプロデビュー。そして昨夏、圧倒的な身体能力と伸びしろを高く評価され、プレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドからもオファーを受けるなか、STVVに活躍の場を移した。海外挑戦1年目の昨季は、32試合に出場し、50失点、クリーンシート6回という成績だった。

 日本代表としても存在感を示しており、今年1月のアジアカップでは正GKとして全試合でゴールを守った。パリ五輪世代屈指の守護神で、今夏の本大会での活躍が期待されたが、まさかの選外に。STVVの立石敬之CEOはその理由を問われた際、こう答えていた。
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「移籍が決まっているとか、現段階ではそういうことではないんですけど、おそらく登録が一度締め切られると、差し替えは怪我以外ではできないはずなので。移籍のリスクというのは、現場の監督、コーチにとってすごく大きな不安要素になります。なので、そういったこともいろいろ検討したうえで、いろんな判断をされたんじゃないかなと思います」

 新天地のパルマは、昨季に2部を制し、セリエAに昇格。イタリア代表で歴代最多176キャップを刻んだレジェンド守護神、ジャンルイジ・ブッフォン氏が現役の最初と最後に在籍したほか、中田英寿氏の古巣としても知られている。

 偉大な先達のように、鈴木は世界中に知られる存在へと成長できるか。“守備の国”イタリアでの新たな挑戦に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部