夏休みに初めて海外旅行でハワイに行きます。クレジットカードは1枚しか持っていないのですが、電子マネーでも大丈夫ですよね?

写真拡大 (全2枚)

海外旅行で心配になるのが、お金の支払い方法です。本記事では、ハワイ旅行したときの支払い方法やクレジットカードの利便性、電子マネーの使用状況を解説します。また、安全で快適な旅行を楽しむための、トラブル回避策も併せて説明していきます。

ハワイでの支払い方法とクレジットカード

ハワイでは、クレジットカードまたは現金での支払いが主流です。ホテルやレストラン、ショップなど数多くの場所で使用できます。
イプソス株式会社(東京都港区)が行った「2020年キャッシュレス大規模調査」(調査時期:2020年10月28日~11月9日、調査対象:全国18~79歳の20万9883人)では、利用されている国際ブランドのクレジットカードはVISAが50.8%と最も高く、次にJCBが28.0%、3番目がMastercardで17.8%と続きます。
ハワイでは、お店によってカードブランドが固定されているケースもありますが、VISAとMastercardは世界的シェアが大きく、JCBは日本人が多く訪れる地域で利用できるので、この3つのカードが「使えない」というケースはほとんどないでしょう。
 

ハワイで使える電子マネー決済とは

2022年に公表された、経済産業省の「キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性」によると、日本のキャッシュレス決済比率は32.5%ですが、ハワイのあるアメリカは55.8%です。そのため、ハワイでもスマホ決済は広く普及していると考えられます。
ただし、日本で主流のスマホ決済サービスは海外では使えません。スマホ決済には「コード決済」と「コンタクトレス(非接触型)決済」の2種類がありますが、日本と海外では統一コードが異なります。
海外で使えるのは、ICカードやICチップ内蔵のスマートフォンを使って決済する「コンタクトレス決済」ですが、NFC(近距離無線通信)の規格には注意が必要です。
日本で主流の「TypeF」という交通系ICカードなどに使われている規格は、海外ではほとんど使われていません。海外で広く使われているのはクレジットカード決済などで使われている「TypeA/B」です。
そのため海外に行くなら、「TypeA/B」に対応したコンタクトレス決済を用意しておきましょう。例えば、「Visaのタッチ決済」や「Mastercardコンタクトレス」、その他国際ブランドが運営する各種タッチ決済があります。
 

カード1枚しかない場合の対処方法

クレジットカードを1枚しか持っていない場合、電子マネー決済で「Apple Pay」や「Google Pay」を使うのもおすすめです。手持ちのクレジットカードをApple PayまたはGoogle Payに登録しておくことで、カードブランドを気にせず決済に使うことができます。
また、海外で心配になるのがクレジットカードの不正利用です。タッチ決済を使えば暗証番号を押す必要もなく、カードをお店のスタッフに預ける必要もありません。セキュリティー面で不安がある場合には、タッチ決済を活用してみましょう。
 

現地でのクレジットカードのトラブル事例

クレジットカードを海外で使用すると、カード会社によって利用停止されるケースが報告されています。「いつもと違う場所での使用」「決済額の増額」など、セキュリティーシステムが感知してしまうためです。
一時利用停止状態になると、解除手続きが必要になります。海外など連絡が必ず取れるとはかぎらない環境の場合、あらかじめカード会社へ海外で使うことを伝えておくと安心です。
また、航空券やホテルなどにクレジットカード決済を使用し、さらに海外での高額ショッピングが重なると利用限度額に達してしまうケースもあります。利用可能枠を確認し、必要であれば増額の申請をしておきましょう。
なお、海外旅行ではスリなどカードが盗難に遭うリスクの考慮も必要です。カードが1枚しかないと、その後の支払いに大きな影響が出てしまいます。スマートフォンを使ったタッチ決済など、他の手段を用意しておくとよいでしょう。
 

海外でのカード決済はリスクに備えておこう

ハワイでは、VISA、JCB、Mastercardカードが問題なく使えます。最近ではタッチ決済も普及しているため、クレジットカード1枚だけでは不安な場合には、複数のタッチ決済手段を用意しておくと安心です。
ハワイ旅行を楽しむためにも、事前準備をしっかりしておきましょう。
 

出典

イプソス株式会社 2020年キャッシュレス決済大規模調査
経済産業省 キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性
独立行政法人国民生活センター 多様化・重層化するキャッシュレス決済 タッチ決済(1)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー