アーティストデビュー10周年を迎えた内田真礼、様々な表情を見せる“東京”がテーマのニューアルバム『TOKYO-BYAKUYA』が完成!

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アーティストデビュー10周年の内田真礼が放つ4枚目のフルアルバム『TOKYO-BYAKUYA』が完成した。この作品では、「聴こえる?」「ラウドヘイラー」「ラブ・ユー・テンダー!」「CHA∞IN」といったアニメタイアップ曲の他に、彼女が生まれ育った“東京”をテーマに制作した楽曲を収録。様々な表情を見せる東京の空気や景色が感じられるアルバム曲も堪能してほしい。

INTERVIEW & TEXT BY 塚越淳一

最新の内田真礼が詰まっているアルバム

――『TOKYO-BYAKUYA』のジャケット、とても印象的ですね。

内田真礼 今年に入ってから撮ったんですけど、アルバムのコンセプトや『TOKYO-BYAKUYA』というタイトルはだいぶ前から決まっていたんです。それこそ「ラブ・ユー・テンダー!」のカップリング曲「アーバンハイウェイ」で東京の要素を入れているので、2023年の8月くらいから、少しずつアルバムへ向けて歩んできているんです。そのうえで、アートディレクターさんが、手前にライトが光っていて、私がいる後ろに東京の夜景がうっすら見えているデザインを提案してくれたんです。実際、初回限定盤のジャケットは、東京の上にいるような、すごく不思議な感じのジャケットになったんですけど、あれはビー玉なんですよ。

――顔に当たる色が、ビー玉の色によって変わるのがいいですね。

内田 すごく素敵でした!それと、もう1つ頭の中にあったのは、東京の環状線のイメージなんです。環状線がぐるっと回っている光のイメージが頭の中にあったので、それを落とし込んでもらったのが通常盤のジャケットです。この円になっている感じが、行っては戻るを繰り返す人の波に見えるので、それを人生に例えているんです。人生ってそうやってぐるぐるぐるぐる回っているんだと思うので、そういう想いも詰まったジャケットになっているんです。

――アルバムのコンセプトをしっかり表現しているのですね。今回は、内田さんが生まれた“東京”をテーマに制作したとのことですが、新曲はどのように作っていったのですか?

内田 まず発注の段階で、誰々さんはこの地区を書いてください、みたいな感じでお願いしました。「この曲は渋谷です」とか「秋葉原です」っていうテーマをお渡ししたうえで、曲を書いていただいたんです。

――となると、オープニングの「透明な合図」は、どこをテーマにして書いたのですか?

内田 この曲は、東京出身で、地元として幼い頃から東京を見てきた私の景色に近いです。だから、どちらかと言うと下町っぽいというか。私が昔住んでいたところって、土手があって花火が見えたりしたんですよ。だからちょっと埃っぽい。東京のイメージは、きれいで洗練されていて、砂というよりコンクリートジャングルみたいな感じだけど、私にとってはそうではない。昔ながらの東京の香りが残るエリアなんですよね。

――だから歌詞に、“土手”や“花火”という言葉が入っているのですね。

内田 “朝顔”“踏切”とかもそうですね。自分が見てきた記憶の中の東京ってこういう感じなんです。これは直接作詞・作曲のRIRIKOさんに話したというよりは、冨田明宏プロデューサー経由で伝えて作っていただいたんですけど、聴いたとき「そうそう!」って思いました(笑)。私、どこまで冨田さんに話したっけ?って思うくらい、具体的にイメージできるものが歌詞に入っていて、懐かしい感じがしたんです。それこそ『ALWAYS 三丁目の夕日』みたいですよね(笑)。私、おじいちゃんとおばあちゃんと一緒に住んでいて、演歌が流れているような家で育ったんです。おじいちゃん、卓袱台返しを本当にするようなタイプだったので、その感じも思い出しました。

――東京がテーマで、そのイメージはなかなか出てこないです(笑)。

内田 だから江戸っ子なんですよね。江戸っ子って、「し」と「ひ」がわからなくなるって言われているんですけど、私もわからなくなることがあるんです。おばあちゃんがそうだったから。“朝顔”も浅草寺のお祭りとかで買えたし、土手から花火が見えたし、河川敷では野球をやっていたなぁ。

――音楽で東京というと、上京した憧れの場所というイメージですけど、真逆ですね。

内田 本当に日常に近い、全然憧れの地という感じではない、私の側にあった東京をイメージした曲です。

――楽曲自体はロックな仕上がりで、かなり低いところから高いところまで、内田さんの声の魅力を堪能できる曲になっていますね。

内田 この曲はキーが大変でした。今後に向けて練習を重ねているんですけど、本当に難しいんです。すごく高いし、低いところも、これまでで一番低いんじゃないかと思うくらい低い。しかも速いから、相当ハードでした。レコーディング自体は何度も歌うから、高低の部分は、そこまで大変ではなかったんですけど、この曲の一番のポイントは初期衝動なんですよね。特に最初の4行が大事で、私的には、もっと洗練された感じで歌いたかったし、実際に歌っているバージョンもあるんですけど、採用はされなかったんです。

――それは、初期衝動を出したかったから?

内田 そうです。通常レコーディングは頭から順に録っていくんですけど、最後まで歌い終わったあとに、頭が気になるからもう一度録り直させてほしいと言ったんですね。それで録ってみたら、「ちょっと初々しくない」「これじゃない」と言われて(笑)。最初の喉が安定しないなかで頑張って歌ったものが採用されたんです。自分的には、出だしがふらついているのが気になるし、ホントにこれでいいのか?と思ったんですけど、「良い!」と言われたので、もう「はい」と言うしかなく(笑)。

――歌っている本人からすると気になるかもしれないですね。

内田 気になるんですけど、きれいに歌いすぎるのもダメみたいなんですよね。

――高音をギリギリで歌うところもエモいですし、全編エモく録りたかったんでしょう。

内田 感情が抑えられなくて、叫ぶように歌うみたいなところが必要だったんでしょうね。この曲は高いし低いから、ここからキーを動かすこともできないんですよ。だからとにかく頑張りました。ただこの曲、衝動的ではあるけど、すごく聴きやすい曲だと思います。

――「youthful beautiful」「ストロボメモリー」で、内田さんに新たな世界を見せてくれたRIRIKOさんの曲だからというのもあるかもしれないですね。そしてアレンジが藤永龍太郎さん(Elements Garden)でした。

内田 藤永さんのアレンジは、コーラスの量がとにかくすごいんです。だからかなり録りました。「僕の曲はコーラスが多いんです」ってニヤニヤしていましたから(笑)。でも、完成するとすごく素敵で!さっきレコーディングはスムーズだったと言いましたけど、体力は使ったので、やり切ったという感じで、終わったあとは抜け殻みたいになっていました。

――内田さんの原風景を表した曲が「透明な合図」だとしたら「RADIAL CITY」は都会の匂いを感じる曲です。山本メーコさんの歌詞は物語性があって、ラブソングのようでした。

内田 メーコさんが書く私の曲は、すごくあざとい感じがあるんです。すごく女の子らしくてかわいい。メーコさんが作詞をする曲は、だいたいメーコさんが仮歌を歌って送ってくださるんですけど、その歌い方がまたかわいい!私は、そのメーコさんの声で曲を覚えているから、あざとくてかわいい感じが、私のボーカルでも出るんです。ちなみに、RIRIKOさんもRIRIKOさんが仮歌を歌ってくれて、歌い方のニュアンスとか、曲のイメージを伝えてくれるので、とても参考になります。

――「RADIAL CITY」は、渋谷がテーマになっているのですか?

内田 渋谷です。作・編曲は、Dr. Lilcomさんと渡邉俊哉さんなんですけど、Dr. Lilcomさんは初めてになります。この曲は歌っていても楽しいし、キー的にはすごく歌いやすいんです。だからこそちゃんと表現ができるというか。自分がやりたいことを入れられるキーでもあるんですよね。だから、ニュアンスも入れられたと思います。言葉遊びのある歌詞で、人がすごく多く動いているのが感じられるので東京らしい曲と言えるかもしれません。私的には、何となくPARCOっぽいんですよね(笑)。ピアノの音とかもお洒落で、渋谷の香りがします。

――レコーディングはいかがでしたか?

内田 今回は作家の皆さんがレコーディングに参加してくれていて、逆に冨田さんがいないときもあったんです。それもあってクリエイターの方々と直接話す機会も増えたんですけど、それはそれでやりやすかったです。作った人に「こういうふうにしてほしい」と言ってもらったほうが、やりやすいところもあるので。ちなみにこの曲も、結構ノリノリで歌っていたと思います。それとこれは今回のアルバム通して思ったことなんですけど、いろんな人がいる感じがするんですよね。このアルバムを誰かに渡したときに「私はこういう人です」って名刺になるような。こういう曲とか、こういう声もやれますよと言えるような、幅広いアルバムになったと思いました。最新の内田真礼が詰まっています!

――それも『TOKYO-BYAKUYA』という、器が大きいアルバムだからかもしれないですね。

内田 そうですね。だって街って、そこに住んでたら、その街に染まるじゃないですか。高円寺に住んでいたら古着スタイルになるかもしれないし、表参道なら最先端のお洒落になるかもしれない。丸の内だったらスーツかな?街によって色が違うから、私も歌に寄っていったのかな?って思います。

思い出更新は、自分のアイデンティティになっている

――「永遠なんかありえない」は、盟友とも言える田淵智也さん(UNISON SQUARE GARDEN)の作詞・作曲です。

内田 これは秋葉原ということで書いてもらったんですけど、曲を作る前に田淵さんと打ち合わせをしたことで、秋葉原の要素はどこへ?という感じになりました(笑)。

――田淵さんの曲は、歌詞も胸が熱くなるのですが、曲的にもハードルは上がっていますよね?

内田 今回もかなり大変ではありました。キーも最初は悩んで、これより上げてもいいかなって話が出たんですけど、それだともう表現できないくらい難しかったし、そこは目指していないなと思ったんです。高い曲を歌うトレーニングではないし、歌を伝えたほうがいいと思って、一番いいキーにしました。

――歌詞も曲調も、これまでの要素を盛り込んだ楽曲で、途中「ギター!」というギターソロへの振りも、「ギミー!レボリューション」を彷彿させました。

内田 あれは田淵さん自ら入れていましたね(笑)。でもこの曲、最初は重たい歌詞で、これでもいい塩梅にしてもらったんです。1stアルバム収録の「Hello, future contact!」で田淵さんに歌詞を書いてもらったときも、言いたいことを言ったら、すごく暗くて重い感じになって「曲にできないよ」みたいなことになったんですよね。それを思い返すと、4thアルバムになっても変わってないなと思いました(笑)。何かにぶつかったときに、やっと辿り着く何かがあるんですよね。多分悩んでいないときって、平坦で何もないまま日常が過ぎていくんですけど、沈んだりぶつかったりしているときは、新たな何かが生まれている気がするんです。この曲も、「ファンに向き合って何を伝えたい?」って、結構田淵さんに近距離で詰められたんです。「本当はどう思ってるの?」「どうしていきたいの今後?」って(笑)。

――結果“大好きを 精一杯 めいっぱい さらけ出そうと決めた!”だったんですね。

内田 そうです。尋問されて、う〜んってなって、色々考えて話した結果、これになりました。えぐられた結果、「結局ライブが好きだよね」ってなったんです。

――重たいと言いましたが、不安な部分もしっかり描かれているんですよね。

内田 タイトルもそうですけど、出だしが“永遠なんかありえない”で、まぁ重たいですよね。「大丈夫?どうした?」ってなるじゃないですか。でも、曲として聴くとそうは思わないので、とてもエンタメ力が強い曲だなって思います。

――確かに永遠なんてありえないですけど、真っ直ぐ大好きを伝えてくれるところがいいです。

内田 みんな、振り回してごめん!っていう曲でした。SNSで自分のブレた姿を見せたくないんです。だからネガティブなことは書かないんですよね。だけど、意外とライブで言っているからバレてはいるんです。そういう私とファンとの関係値が、この曲に表れていると思います(笑)。

――よく知っていればいるほど、グッとくる曲ですね。

内田 聴いたことがあるようなワードもたくさん入っていますし、約束を更新していくことも書かれていますからね。今でも「Hello, future contact!」で田淵さんがくれた“思い出”とか“更新”という言葉が、自分のアイデンティティになっている感じがします。あと、この曲は、MVがあることで、より良くなって。レトロな感じもすごく好きで、最初に総武線が走っていたりするから、ああいうのを見ると、秋葉原な感じがしますね(笑)。

――「歌詠鳥」はFLOWのTAKEさんが書いたアゲアゲな曲です。

内田 今の新宿っぽい曲ですね。新しくできた歌舞伎町タワーみたいな感じで、海外から見た東京・新宿・歌舞伎町みたいな、ごちゃ混ぜ感がある曲です。

――内田さんも、テンション高めに歌っていました。

内田 最初、この曲をかっこ良よく歌ってみたらハマらなかったんです。そういうことではないなと思って、ちょっと作られた内田真礼っぽく歌いたいと思いました。それこそ最初はPerfumeさんのように、声にエフェクトを掛けたりするのかなと思ったんです。内田真礼がVTuberだったら、みたいに1つフィルターがかかっている感じというか。実際エフェクトは掛けなかったですけど、キャラクターっぽいところをより出したと思います。

――ラップもありましたね。

内田 そこがいいですよね!(実際に歌いながら)“魑魅の魍の魎 百鬼夜行 いとおかし”がすごく好きで(笑)。魑魅魍魎に“の”を挟んだことがないから、最初読めなくて「何て?」ってなりました(笑)。レコーディングも楽しかったなぁ。この曲、ライブでレーザーが飛び交っているなかで歌いたいんです。周りはノリノリで踊っているけど、私は着物を着て歌ってる、みたいな。

――“ (High!!!)”や“(ソレソレソレソレ)”のような掛け声も、突き抜けていましたよね。

内田 仮歌では、そこだけTAKEさんの掛け声が入っていたんですけど、急にTAKEさんの声が来るからビックリするんです(笑)。しかも最後も“ (High!!!)”で締めるんだ!みたいな。音源は私の声ですけど、ライブでお客さんが歌ったらだいぶ印象が変わるんだろうなと思ったので、今から楽しみです。みんなの“(ソレソレソレソレ)”とか、すごそうですよね。

――お祭りソング枠ですね。

内田 私、日本の文化が大好きだから、それを失くしたくないんですよね。だから、こういう曲はずっと歌っていきたいんです。日本っぽい言葉だったり、メロディ……。日本って、色んな場所があるし、色んな人がいるけど、和の要素は大事にしたいですよね。

――“泡沫の夢”とかも響きがきれいだし、意味も日本っぽいですからね。

内田 そうそう。“蝉時雨”とかも、普段使わない言葉で、日本人でも「どういう意味?」と思うけど、言葉として面白いですよね。あとは“たおやか”“歌詠鳥”とかも。

――“遣らずの雨”や“今は黄昏”もそうですね。日本を感じる言葉がとにかく詰め込まれている。

内田 将来的にも日本文化とアニメ文化を伝えていけたらいいなと思っているので、後世に残したい曲です(笑)。

――海外のイベントで歌ったら喜ばれるかも。

内田 海外のイベントで着物を着てライブできたら最高ですね!

――そして、「sleepless」ですが、力を抜いて歌っても内田真礼らしさが出ているという意味で、新たな魅力も感じられる曲でした。

内田 この曲は、東京の夜というイメージで書いてもらっています。特に場所を絞っているわけではないんですけど、バーみたいなイメージかな。「今までで一番大人な感じでお願いします」と言われて、「なるほど〜」と思いながら歌いました(笑)。

――大人な感じをどう表現したのですか?

内田 どうやって歌おうかなと思ったときに、私がこれまでやってきたことだと、ちょっと違っていたんです。感情を乗せすぎるのとは違うなと思って……。だから、リズムやメロディを重視しています。今までの経験というより、新しく見たり聴いたりして影響を受けたものを出したんです。だから今の音楽をすごく取り入れた感じになっていると思います。これまでのレコーディングは、歌詞を大事にいてたからこそ、朗読に近かった。でも、歌詞の内容よりもリズムを重視して歌ったので、すごくBGMっぽく聴こえるところがいいなと思いました。

――何度もリピートして聴ける、心地良いサウンドですよね。

内田 作曲に入ってくれている前迫潤哉さんは、私の知り合いの中でも洗練された人物なんです。私には、この感覚がない……(笑)。生まれてからずっと東京で生きてきたけど、お洒落な東京に、まだ憧れがあるんです。だからバーなんかで「あちらのお客さんからです」とか本当にあるの!?と思ってます(笑)。まだ、野球を見ながら選手弁当を食べているほうが自分に近い感じがあるから…。

――あははは(笑)。そんなお洒落な音楽も歌えるようになったということですよ。

内田 もう30年以上東京にいますからね(笑)。でも、自分にはない新たな要素をもらえた気がして、すごく嬉しかったです。作詞のmidoさんもそうですし。東京って、色んな面があるから、ずっと住んでても飽きないですよね!

私はいつも変わらずにそこにいるから、いつでもおいで!

――最後の新曲は、ZAQさんの「Letter from star」です。内田さんのことをよく知っている友達でもあると思いますが、ファンとの歩みが感じられるような、感動的な曲を書いてくれました。

内田 「わたしからのお手紙を曲にしたいね」という話で、最初からバラードにするつもりで作っていきました。ZAQちゃんとアレンジの黒須克彦さんに、どういうふうに歌うのかも相談して。最初書いてもらった歌詞から、私の意見も入れてZAQちゃんがブラッシュアップしてくれたんですけど、『TOKYO-BYAKUYA』のタイトル回収もしてくれて、すごくアルバムが締まりました。

――歌ってみていかがでしたか?

内田 わたしがファンに向けて歌を歌うときって、自分の周りの人へ向けても歌っていることが多いんです。それこそ自分の周りのスタッフ…いわゆる真礼チームと言われているみんなにも歌っている。だから私が大切にしている人たちみんな……ファンや家族、スタッフへ向けて、聴いてくれてありがとう!って、歌詞を1行ずつ伝えていくように歌いました。だからレコーディングしているときも、この曲を初めて聴いたときも、涙が出てくる感じでした。

――ここまで来ても“未完成なわたし”って歌うのが、すごく内田さんっぽいなと思いました。

内田 常に自信がなさそうだし、常にどこかフッと消えそうな感じもある。ZAQちゃんの描く私って、こうなんですよ。いつまでもこのままじゃないよって突きつけてくる感じがある。そういう繊細さをZAQちゃんがいつも引き出してくれるから、すごくありがたいですね。

――“いまにも こぼしてしまいそうな 弱音を 笑顔にかえてるんだよ”という歌詞も、内田さんのライブを観ている人からしたら、わかる歌詞ですね。

内田 また真礼ちゃんはライブで泣くんでしょって、私をよく知るみんなからはそう思われているでしょうね(笑)。でも私、1つずつのライブを形にしてきたというより、消化してきたみたいな感覚なんですよ。そこに全部をぶつけて、その全部のセットを燃やしてきたような感覚があるんです。もうあそこには戻れない!全部終わったんだ!みたいな(笑)。だから、大切なものを残してきたというより、そこで全部消化して次へ行くみたいな。ライブを1つ1つ卒業してきた感じがあって、それがこの曲にも出ているんですよね。だから今度のライブもそうなるんだろうなって思いました。

――後ろを振り返らず、ひたすら前へ進んでいる感じがありますからね。これまで歩んできた軌跡も感じる歌詞ですし、それこそ環状線みたいにぐるぐる回って、また戻ってきたら、そこに笑顔の内田さんがいる、みたいな感じがしました。

内田 そうですね。私はいつも変わらずにそこにいるから、みんないつでもおいで!という感じです。

――スターとして、そこに居続けてくれるのは嬉しいんですけど、それも大変ですよね?

内田 大変ではありますが、自分ができているのは、自分の周りに助けられているからだっていうのがずっとあるんです。それが崩れたときに、自分1人じゃ全然できない!と思ったので。それって、やれているときは気づかないんですよね。私1人では何もできない、それに気づく気持ちが、この曲はちゃんと言葉になっていると思いました。

――スタッフさんもそうですし、ファンがいるからこそ輝けているんですね。

内田 ファンがいなければ「おはよう」って毎日つぶやかないですから(笑)。待ってくれている人がいると思うから、発信したりできるし、仕事もそうですよね。誰かが求めてくれるからこそ、全力を注げるところはあると思います。だから本当に、ファンの皆さんはありがたい存在なんです。

――このアルバムを引っ提げてのツアーも、年末にありますしね。

内田 歌いたい曲がたくさんできました。大事にしすぎると歌うタイミングが難しくなる気もするから、そうはしたくないんです。このアルバムの曲は、出し惜しみせずにちょっとしたことで歌いたい、生活に馴染むくらい身近な曲にしていきたいです。そして、11月のライブで、それを全部出したいですね。あと、今日話していて思ったのは、和の感じは取り入れたいと思いました。和太鼓とか使ってもいいかもしれない。まだまだ先なのでイメージを膨らませておきます!

●リリース情報
『TOKYO-BYAKUYA』
5月29日発売

【FC限定盤(CD+2BD+PHOTO BOOK)】

品番:BRCG-00099
価格:¥7,700(税込)

【初回限定盤(CD+BD+PHOTO BOOK)】

品番:PCCG-02358
価格:¥5,280(税込)

【通常版(CD only)】

品番:PCCG-02359
価格:¥3,300(税込)

<CD>※全形態共通
1. 透明な合図
作詞・作曲:RIRIKO 編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)
2. ラブ・ユー・テンダー!
作詞・作曲:北澤ゆうほ 編曲:UNDER_COVERS
3. RADIAL CITY
作詞:山本メーコ 作曲・編曲:Dr. Lilcom・渡邉俊哉
4. 永遠なんかありえない
作詞・作曲:田淵智也(UNISON SQUARE GARDEN) 編曲:ハマダコウキ
5. ラウドヘイラー
作詞・作曲:渡辺 翔 編曲:白戸佑輔
6. 歌詠鳥
作詞・作曲:TAKE(FLOW) 編曲:y0c1e
7. CHA∞IN
作詞・作曲・編曲:戸嶋友祐
8. sleepless
作詞:mido 作曲:前迫潤哉・坂本由佳 編曲:坂本由佳
9. 聴こえる?
作詞:林 英樹 作曲・編曲:佐藤純⼀(fhána)
10. Letter from Star
作詞・作曲:ZAQ 編曲:黒須克彦

FC限定盤特典
封入特典
フルカラーブックレット
特典Blu-ray 2枚

<Blu-ray DISC1>
「永遠なんかありえない」Music Video / off shot / Making of Music Video
「CHA∞IN」Music Video
「ラブ・ユー・テンダー!」Music Video
「ラウドヘイラー」Music Video
「聴こえる?」Music Video

<Blu-ray DISC2>
『Maaya XmasParty!!2023 MAAYA MAAYA MAAYA』ライブ映像

●ライブ情報
UCHIDA MAAYA 10th Anniversary Live Tour “TOKYO-BYAKUYA”
11月4日(月・祝)神戸文化ホール 大ホール
11月10日(日)福岡国際会議場
11月30日(土)TACHIKAWA STAGE GARDEN

4thアルバム「TOKYO-BYAKUYA」発売記念 フリーライブ
6月2日(日)三井ショッピングパークららぽーと福岡 1階オーバルパーク
6月8日(土)ららぽーと横浜 セントラルガーデンKiLaLa
6月9日(日)あべのキューズモール 3Fスカイコート

●書籍情報
「リスアニ!Vol.56 内田真礼音楽大全」

2024年6月28日(金)発売

定価:¥6,050(本体:¥5,500+税10%)
発行・発売:株式会社ソニー・ミュージックソリューションズ

[内容]
・新規撮りおろしインタビュー
・リスアニ!掲載インタビューアーカイブ
・“まあやバンド”メンバー座談会(山本陽介×黒須克彦×今井 隼×村田一弘×大串友紀)
・楽曲レビュー
・年表

ほか掲載予定

[10th Anniversaryアクリルスタンドセット]
アクリルスタンド10体と台座10個がセットになったプレート仕様
サイズ(アクリルプレート):約W250×H200mm

[取り扱い]
きゃにめ(オンライン)
https://canime.jp/product/BRZJ000001901/

アニメイト(店舗+オンライン)
https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/2544058/

ゲーマーズ(店舗+オンライン)
https://www.gamers.co.jp/pn/pd/10725670/

※きゃにめ、アニメイト、ゲーマーズのみでの完全数量限定販売
※表紙の内容は変更になる場合がございます

詳細はこちら
https://www.lisani.jp/0000257003/

関連リンク

内田真礼 公式サイト
http://uchidamaaya.jp/

内田真礼 アーティスト10周年特設サイト
https://uchidamaaya.jp/10th-anniversary/

内田真礼 YouTube Official Channel
https://www.youtube.com/channel/UCJFEXIRB6DP_2FQJzv7pbXg

内田真礼 公式X
https://twitter.com/MaayaUchida