人々の温かい支援で「音」を獲得した聴覚障害者 中国湖南省
15日、四方坪夜市で聴覚障害者の友人と交流する張永勝さん（中央）と湛靖雯さん（右）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
【新華社長沙5月22日】中国湖南省長沙市にある四方坪夜市で軽食の屋台を営む張永勝（ちょう・えいしょう）さん、湛靖雯（たん・せいぶん）夫婦は聴覚障害者で、夜になり露店街に人々のにぎやかな声が響いていても、張さんたちはジェスチャーや文字入力で顧客とコミュニケーションをとるしかなく、店はひっそりとしているように見える。
娘の張語涵（ちょう・ごかん）さんも聴覚に障害があり、張さん夫婦は屋台で稼いたお金と親戚や友人の援助を頼りに、娘が2歳の時、左耳に人工内耳を埋め込み、右耳には補聴器を装着した。「人工内耳は高すぎる。私たち夫婦は聞こえなくても構わないが、娘はそうはいかない」と張さんは力を込める。
15日、四方坪夜市で開店準備をする張永勝さん（右）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
今年初め、張さん家族の物語が交流サイト（SNS）で紹介されると、社会各界から関心と激励が寄せられた。1月には心ある人から夫婦に補聴器が贈られ、3月には人工内耳メーカーの支援の下、家族全員が上海で埋め込み手術を受けた。1カ月近く療養した後、術後初めての機器の稼働と調整が行われ、家族はお互いの声を聞いた。5月からは長沙市にあるリハビリセンターが、聴力と言語の訓練を無料で夫婦に提供している。
15日、四方坪夜市で張永勝さん（右）の開店準備を手伝う張語涵さん。（長沙＝新華社記者/陳振海）
音のない世界に別れを告げた張さんは、将来への期待を膨らませている。娘の「指導」の下、夫婦で一歩一歩、言語を習得していくという。
張さんは、生活が安定したら他の聴覚障害者らをサポートし、世界の美しい音を聞かせたいと話している。（記者/陳振海）
15日、四方坪夜市で開店準備をする張永勝さん。（長沙＝新華社記者/陳振海）
15日、張語涵さんが記者のカメラで撮影した父の張永勝さんと母の湛靖雯さん。（長沙＝新華社配信）
15日、四方坪夜市で顧客に軽食を作る湛靖雯さん（奥）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
15日、四方坪夜市で同じリハビリセンターに通う聴覚障害の子どもと交流する張語涵さん（左）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
15日、夕食を食べてる張永勝さん（右）と娘の張語涵さん。（長沙＝新華社記者/陳振海）
15日、夕食を食べながら父親の張永勝さんとふざけあう張語涵さん（右）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
15日、夕食の合間に父親の張永勝さん（右）に正しい発音を教える張語涵さん（左）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
15日、四方坪夜市で両親とふざけあう張語涵さん。（長沙＝新華社記者/陳振海）
AB（Advanced Bionics）湖南サービスセンターで人工内耳の稼働と調整を受ける張永勝さん一家。（4月22日撮影、長沙＝新華社記者/陳振海）
17日、父親の張永勝さんに付き添われ、長沙市開福区の思語児童発展センターで学ぶ張語涵さん（左）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
17日、父親の張永勝さんに付き添われ、長沙市開福区の思語児童発展センターで学ぶ張語涵さん（左）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
17日、張語涵さんの人工内耳の音量を調節する長沙市開福区の思語児童発展センターの陽芬（よう・ふん）先生（右）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
16日、長沙市雨花区のリハビリセンターで言語を学ぶ張語涵さん（左）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
16日、長沙市雨花区のリハビリセンターの先生の指導の下、言語習得の訓練を受ける湛靖雯さん（中央）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
16日、長沙市雨花区のリハビリセンターの先生の指導の下、言語習得の訓練を受ける張永勝さん（中央）と湛靖雯さん（左）。（長沙＝新華社記者/陳振海）
