有村架純『海のはじまり』©︎フジテレビ

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 Snow Manの目黒蓮が主演を務める7月期のフジテレビ系月9ドラマ『海のはじまり』のヒロイン役を有村架純が務めることが決定した。

参考:目黒蓮は“喪失”とどう向き合う? 『silent』経て初の父親役に挑む『海のはじまり』への期待

 本作は、目黒も出演した『silent』(フジテレビ系)の脚本・生方美久、演出・風間太樹、プロデュース・村瀬健が再び集結し、“親子の愛”をテーマにした完全オリジナル作品。自分の子どもが7年間生きていることも、これまでをどう生きてきたかも知らなかった夏と、突然自分の人生に現れた海という2人の関係や、亡くなった彼女と娘との間の母と子の関係など、登場する人物たちの中にある“親と子”の間に生まれる感情を描いていく。

 有村が演じるのは、主人公の夏(目黒蓮)と交際中の恋人・百瀬弥生。夏とは付き合って3年になり、なんとなくではあるが、そろそろ結婚も考え始めている。化粧品メーカーの開発部で働く弥生は、真面目で几帳面な性格の持ち主。仕事でも、納得がいかないときには妥協することなく良いものを突き詰めていき、同僚からは“しっかりしている人”と思われている。そのため、年下である夏との交際について、会社の後輩から「百瀬さんほどしっかりしてる人だと、甘えやすいですもん。甘えることに罪悪感ないですもん」と言われることも。そんな弥生が夏との将来を真剣に考え始めていたある日、弥生は夏に子どもがいることを知る。それは、夏にとってだけでなく、2人の未来を描こうとしていた弥生にとっても、青天の霹靂の出来事であった。ある日突然、愛する人に、その人がかつて好きだった人との間の子どもがいることを知った弥生が何を考え、どのように向き合っていくのか。その揺れる心模様も、本作の重要なテーマになる。

 『ハガネの女』(2010年5月期/テレビ朝日系)でドラマデビューした有村。2013年には連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年/NHK総合)に出演し、ヒロインの母親の青春時代という重要な役どころを演じ、翌2014年に公開されたスタジオジブリ映画『思い出のマーニー』でヒロイン・マーニーの声優を務めた。そして映画『ビリギャル』(2015年)では“金髪ギャル”に扮し主人公の女子高生役を演じ、第39回日本アカデミー賞新人俳優賞、第58回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞。その後、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(2016年2月期/フジテレビ系)で民放連続ドラマ初主演、かつ“月9”初主演を果たした。

 『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』でプロデューサーを務めていた村瀬健は、今回の起用に「『いつ恋』の音ちゃんは有村さんじゃなければ成立しませんでした。今回の弥生は、一言では説明できないくらい難しい役ですが、有村さんなら演じ切ってくれると信じています」とコメント。その後も連続テレビ小説『ひよっこ』(2017年/NHK総合)、『中学聖日記』(2018年10月期/TBS系)と立て続けに主演を務めたほか、2021年公開の映画『花束みたいな恋をした』では、第45回日本アカデミー賞にて最優秀主演女優賞を受賞。また、本作で主演を務める目黒とは、映画『月の満ち欠け』(2022年)以来、2年ぶりの共演となる。

 あわせて、有村演じる弥生のキービジュアルも公開。突然訪れた思いもよらない出来事に、戸惑いながらも向き合おうとする弥生の複雑な感情が表現された1枚となっている。

有村架純(弥生役)コメント・8年ぶりの月9出演、村瀬プロデューサーとの再タッグについて約一年前にこの物語に出会った時、人は円滑に生きていくために痛みに蓋をするのかな、と感じました。誰かを思うことは決して楽ではない。私はこの作品が教えてくれることを知りたくなりました。プロデューサーの村瀬さんとは『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』以来、久々にご一緒させていただきます。お互いの変わらない心根も共有しながら、再び能動的に作品を作れることをうれしく思います。

・弥生役の印象、演じる上での意気込み一つ一つを見落とさないように弥生を考え続けたいです。

・視聴者へのメッセージキャストスタッフの皆さんと良い作品作りができるよう丁寧に向き合いたいと思います。よろしくお願い致します。

●村瀬健(プロデュース)コメントようやく、有村架純さんとご一緒することができます。有村さんとは、彼女の連ドラ初主演作『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』以来、またご一緒したいとずっとずっと思っていました。『いつ恋』は、有村さんだったから多くの方の心に響いたと思っています。どんなに苦しい状況にあっても前向きにひたむきに生きる音を、優しさやあたたかさだけでなく、弱さももろさも含めて見事に演じ切ってくださりました。有村さんが音というキャラクターと丁寧に真摯に向き合ってくださったおかげで、高良健吾さんが演じてくださった練、そして二人を取り巻く登場人物たちとの間で紡がれた物語がたくさんの方の心に響いたのだと思います。その後、いろいろなドラマや映画で見るたび、年齢を追うごとに素晴らしい女優さんになっていく姿を見ながら、もう一度ご一緒したいと思い続けてきました。その願いが今回、かないました。仕事としては8年ぶりにお会いした有村さんは、彼女の魅力の一つである“可憐さの中にある凛とした強さ”を変わらず持ち続けていましたが、その強さの質が良い意味で変わった気がしました。なんというか、強靱という意味での強さではなく、もっとしなやかな、やわらかさすら感じる不思議な強さを感じたのです。言葉にしにくいのですが、僕がずっと彼女に感じてきた稀有な魅力がより進化していると強く感じました。今回の弥生は、とてつもなく難しい役です。愛する人との結婚を考え始めていた矢先、その人にかつて好きだった人との間の子どもがいたことを知る。愛しているからこそ抱える感情、そして自分自身の人生と向き合いながら抱える誰にも言えない思い。このドラマのもう一人の主人公ともいうべき弥生を、有村さんがどのように演じてくださるのか。誰よりも信頼している彼女だからこそ、目一杯ハードルを上げてお迎えしています。僕自身、楽しみでしかありません。(文=リアルサウンド編集部)