2023−24シーズンの欧州サッカー各国リーグは後半戦に突入。チャンピオンズリーグの決勝トーナメントも始まり、優勝争いが気になるところだ。ここでは昨季CL優勝のマンチェスター・シティや王座奪還を狙うレアル・マドリード、バイエルンなど、人気のトップクラブの最新主要フォーメーションを紹介する。

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マンチェスター・シティ(イングランド)
【4−2−3−1】
FW:アーリング・ハーランド(フリアン・アルバレス) 
MF:ジェレミー・ドク(ジャック・グリーリッシュ)、ケビン・デ・ブライネ(ベルナルド・シウバ)、フィル・フォーデン(オスカー・ボブ) 
MF:マテオ・コバチッチ(マテウス・ヌネス)、ロドリ 
DF:ヨシュコ・グバルディオル(セルヒオ・ゴメス)、ナタン・アケー(マヌエル・アカンジ)、ルベン・ディアス(ジョン・ストーンズ)、カイル・ウォーカー(リコ・ルイス) 
GK:エデルソン(シュテファン・オルテガ)

 各ポジションに超一流を揃えるイングランドと欧州、そして世界の王者は、冬のマーケットでカルバン・フィリップスをローンでウェストハムへ放出した一方、獲得したのはリーベル・プレートの18歳、クラウディオ・エチェベリだけで、この逸材もマンチェスターに来るのは1年後。

 つまり、2シーズン連続の3冠を狙う上でも、今季途中の戦力の上積みは不要と判断したようだ。

 ただCLグループステージは全勝で突破したが、リーグ戦ではすでに3敗を喫しており、今季はらしくない姿を見せることも。

レアル・マドリード(スペイン)
【4−3−1−2】
FW:ヴィニシウス・ジュニオール(アルダ・ギュレル)、ロドリゴ(ホセル) 
MF:ジュード・ベリンガム(ブラヒム・ディアス) 
MF:トニ・クロース(ルカ・モドリッチ)フェデリコ・バルベルデ(ダニ・セバージョス) 
MF:エドゥアルド・カマビンガ(オーレリアン・チュアメニ) 
DF:フェルラン・メンディ(フランシスコ・ガルシア)、ナチョ、アントニオ・リュディガー、ダニエル・カルバハル(ルーカス・バスケス) 
GK:アンドリー・ルニン(ケパ・アリサバラガ)

 ティボー・クルトワ、エデル・ミリトンに続き、ダビド・アラバまでヒザの重傷に見舞われ、守備陣の補強が必要かと思われたが、カルロ・アンチェロッティ監督は「ダニエル・カルバハルとオーレリアン・チュアメニがいるので新戦力は不要」と断言し、冬の市場を静観。

 CLのグループCを全勝で突破し、ラ・リーガの首位に立っているチームは、1月中旬にバルセロナを下してスーペルコパも獲得した。

 直近のリーグ戦でケガをした20歳のジュード・ベリンガムの離脱は心配だが、今季はコンスタントにネットを揺らしている。ルカ・モドリッチとトニ・クロースの象徴的なコンビも健在だ。そんなレアル・マドリードなら、守備陣の不安をものともせず、国内外のビッグタイトル奪還を遂げるか。

バルセロナ(スペイン)
【4−1−2−3】
FW:フェラン・トーレス(ジョアン・フェリックス)、ロベルト・レバンドフスキ(ヴィトール・ロケ)、ラミン・ヤマル(ラフィーニャ) 
MF:ペドリ(フェルミン・ロペス)、イルカイ・ギュンドアン 
MF:フレンキー・デ・ヨング(オリオール・ロメウ) 
DF:ジョアン・カンセロ(エクトル・フォルト)、アンドレアス・クリステンセン(イニゴ・マルティネス)、ロナルド・アラウホ(パウ・クバルシ)、ジュール・クンデ(セルジ・ロベルト) 
GK:イニャキ・ペーニャ(マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン)

 シャビ・エルナンデス監督は現役時代にスペイン代表とバルセロナの黄金期の中心にいた人物だが、先達ジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)のように、指導者として大成することはなさそうだ。

 1月28日、ホームで60余年ぶりに5失点を喫してビジャレアルに敗れると、今季限りでの退任を発表。同時期に同じく今季での退任発表をしたリバプールのユルゲン・クロップ監督と異なり、指揮官としての能力を終始、疑われてきた。

 今季、リーグ戦でジローナに、国王杯でアスレティック・ビルバオに、スーペルコパではレアル・マドリードに、すべて4失点を喫して敗れている。

 冬に唯一獲得した18歳のブラジル人アタッカー、ヴィトール・ロケはすでに2得点を挙げるなど、早々にフィットしているが、重いムードの払拭を期待するのは求めすぎか。

パリ・サンジェルマン(フランス)
【4−1−2−3】
FW:ブラッドリー・バルコラ(ウスマン・デンベレ)、キリアン・エムバペ(ゴンサロ・ラモス)、ランダル・コロ・ムアニ(マルコ・アセンシオ) 
MF:ヴィティーニャ(イ・ガンイン)、ウォーレン・ザイール=エメリ(カルロス・ソレール) 
MF:マヌエル・ウガルテ(ファビアン・ルイス) 
DF:リュカ・エルナンデス、ダニーロ・ペレイラ(ルーカス・ベラルド)、マルキーニョス、アクラフ・ハキミ(ノルディ・ムキエレ)
GK:ジャンルイジ・ドンナルンマ(ケイラー・ナバス)

 ルイス・エンリケ監督新体制の今季も国内では早くも独走態勢に入っているが、最大の目標は宿願の欧州制覇だ。

 そのため、長期離脱中のプレスネル・キンペンベに加え、ミラン・シュクリニアルも負傷した最終ラインの中央に、サンパウロから20歳のルーカス・ベラルドを補強。久保建英を擁するレアル・ソシエダとのラウンド16に向けて着々と準備を進めている。

 エースのキリアン・エムバペは最近、前線中央を任されることが多く、すでにリーグ・アンでダントツの20得点を記録(21節終了時)。17歳の超新鋭ウォーレン・ザイール=エメリにも注目だ。

バイエルン(ドイツ)
【4−2−3−1】
FW:ハリー・ケイン(エリック・マキシム・シュポ=モティング) 
MF:マティス・テル、ジャマル・ムシアラ(トーマス・ミュラー)、レロイ・サネ(ブライアン・サラゴサ) 
MF:レオン・ゴレツカ、ヨシュア・キミッヒ、(アレクサンドル・パブロビッチ) 
DF:ラファエル・ゲレイロ、キム・ミンジェ(エリック・ダイアー)、マタイス・デ・リフト(ダヨ・ウパメカノ)、ヌサイル・マズラウィ(サシャ・ボエ) 
GK:マヌエル・ノイアー(スベン・ウルライヒ) 

 夏に加入したハリー・ケインは期待どおりにゴールを量産し、得点ランキングで後続に7点差をつける24得点をマーク(21節終了時)。

 だがブンデスリーガの順位表では、シャビ・アロンソ監督が統率する無敗のレバークーゼンの後塵を拝している。直近2月10日の直接対決でも0−3で敗れてしまった。

 ここにきてウイングのキングスレイ・コマン、サイドバックのアルフォンソ・デイビスらが長期離脱。ブライアン・サラゴサ、サシャ・ボエ、エリック・ダイアーを1月に獲得し、ブンデスリーガ12連覇と、4シーズンぶりのCL制覇を目論む。

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