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「エンジンにはまだやれることがある」

ドイツの自動車メーカーであるBMWは、内燃エンジンの開発・生産から撤退するという一部報道に対し、「まったくのでたらめ」として真っ向から否定した。

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欧州ではBMWに近い情報筋の話として、ライバル企業が電動ドライブトレインに注力する中で、同社も内燃エンジンを廃止すると報じられていた。


こうした報道を受け、BMWの研究開発部門責任者であるフランク・ウェーバー氏は「第一に、それは事実ではありません。そして第二に、これ以上やることがないというのも事実ではありません」と語り、エンジン開発を継続する姿勢を示した。

BMWが電動車に力を入れているのは事実で、2025年からセダンやSUVを含む6車種の次世代EV群「ノイエ・クラッセ」を順次導入していく計画だ。2023年初頭には、需要の落ち込みを理由に、欧州向けのディーゼルエンジンを一部廃止した。エンジン車からの撤退の噂は、そうした状況下で囁かれるようになった。

ウェーバー氏は、2025年7月1日から施行予定の次期排ガス規制ユーロ7を例に挙げ、BMWがエンジン開発に力を入れている理由を説明した。「やるべきことはたくさんあります。欧州だけでなく、米国や中国でも同様です」

BMWはまた、2024年に販売台数の15%を排ガスを出さないゼロ・エミッション車にするという目標を掲げている。

BMWのオリバー・ジプセCEOは、EU(欧州連合)がエンジン車を禁止することに強い反発を示し、欧州の自動車メーカーを中国メーカーとの価格競争に巻き込むことになると主張。この競争は「差し迫ったリスク」であるとしている。また、化石燃料に代わる「重要」な選択肢としてeフューエル(合成燃料)への支持を表明している。