パリSGの第3GKから一躍先発に?アルナウ・テナス飛躍が囁かれる理由

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確かに先日行われたフランス1部ACル・アーブルとの一戦は、王者ばり・サンジェルマンが2−0で昇格組から勝利をおさめるという、結果だけを目にするならばさほど気にするようなものではないだろう。ただこの試合ではジャンルイジ・ドンナルンマが退場処分となっており、これが引き金となって第3ゴールキーパーが一躍、先発の座を掴むことになれば1つの『サッカー事件簿』として語り継がれる可能性もあるだろう。
ライン際での強さには定評のあるイタリア代表GKではあるのだが、ゴールから遠ざかるほどにそのクオリティは弱まっていく、もしくは足元にボールをもつ時間が長いほど弱まっていく一方と揶揄されるように、この日も衝動的にゴールから飛び出しクリアを試み、ハイキックを相手FWジョズエ・カシミールに見舞って一発退場。継続的に批判を受け続けている上に、本来ならばそこで代役を担うはずのケイラー・ナバスが負傷離脱中ということから、ルイス・エンリケ監督は第3GKアルナウ・テナスを、思わぬ形でデビューさせる他かなったのである。
ただ22歳の若手GK自身はさほど緊張はしていなかったようで、試合後には「両親や友人の方がよっぽど緊張していたらしいよ」とコメント。ピッチに立つその姿には落ち着きと自信がみられており、また足元にボールを持った時にはドンナルンマよりも遥かに関心感と期待感をみせていた。確かに経験値の低さ、そして身長は185cmとGKとしては小柄と不利な点は否めず、また相手が昇格組であったとはいえそれでも、数的不利の中で完璧なデビュー戦を飾ったことに、フランスのメディアで一躍、先発候補に挙げていても驚くことはないだろう。
おそらくその活躍の裏側にあるのは、この夏より就任したルイス・エンリケ監督の存在だ。バルセロナのユースチームで育成されたアルナウ・テナスについては、エンリケ監督が「彼のことはよく知っているよ」と語るように良き理解者であり、また「まるで今日が最後の日のように必死に取り組む」姿勢についても高く評価。それが今回のように最高の形で結果として表れるのであれば、ドンナルンマが出場停止となる次戦はもとより、その後も立ち続けていくためのキャリアにおける大きな岐路にアルナウ・テナスは差し掛かったのかもしれない。
