横浜の主将を務めるうえでの覚悟を語る喜田。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大 (全3枚)

 J1連覇を目ざす横浜F・マリノスは、首位のヴィッセル神戸と勝点2差の2位で、ラスト2節を迎えた。11月24日に行なわれる第33節・アルビレックス新潟戦、12月3日の最終節・京都サンガF.C.戦に逆転優勝をかけて臨む。

 クライマックスを目前に、キャプテンを務めて5年目のMF喜田拓也にインタビューを実施。前編では、チームの現状や手応えなどを力強く語ってもらった。

 後編となる本稿では、自身のマリノス愛、プレーヤーとしての取り組み、ファン・サポーターへの思いを訊いた。

――◆――◆――

――下部組織から横浜一筋。たくさんの経験を経て、クラブ愛に変化はありますか?

 意識して変化させた点はないですね。小学生から、このクラブにいるので、好きな気持ちはもちろんありますし、人生の大半を過ごしているので、特別なクラブだというのは、何も隠すつもりもないし、事実です。

 揺るがない思いがある一方で、立場は変わってきました。育成年代のプライマリー、ジュニアユース、ユースと上がってきて、プロになれた。その都度、どんどん、自覚や背負わなければいけないものは増えていくなかで、やってきています。

 そのあたりの違いはあるかもしれないですけど、気持ちとしては、このクラブが大好きなのは、小学生の頃からずっと変わらないので、変わる面と変わらない面、両方がありますね。
 
――主将になって5年目、様々なプレッシャーにどのように向き合ってきたのでしょうか?

「どのように」に、答えるとするなら「考えること」じゃないでしょうか。ひたすら考え、自分なりの答えを出して対応するというのを続けてきました。ずっと、チームのこと、F・マリノスのこと、チームメイトのこともそうだし、もっと言えば、スタッフのこととか、ファン・サポーターのこととか、ずっと考えていますね。どうチームを持っていけば強くなるのかとか、魅力あるチームになるためには、みんなが誇れるチームになるためには、などを。

 それはキャプテンとしてなのかもしれないですけど、F・マリノスにいる限りは、そうやってみんなが思い合えられれば、チームが必ず良いものになると信じています。

 よく、キャプテンマークがあってもなくても、といった話を、見たり聞いたりもします。それを否定したいとかではなくて、シンプルに自分のなかでは特別なものですし、横浜F・マリノスのキャプテンというのは、すごく大きなものなので。自分のすべてをかけて務め上げないと、その覚悟がないと務められない。それだけのものだと思っているので、そういう思いでクラブに接しています。

 自分の存在が、周りのF・マリノスに関わる人たちに必要だと思ってもらえるような、みんなの支えや助けになれるようにとはいつも思っていますね。
 
――得意の守備での貢献はもちろん、10節の名古屋戦(1−1)では5年ぶりに得点を記録。ボランチでのさらなる進化のために、目ざしていることは?

 すべての面を上げられるようにと思い、取り組んでいます。攻守ともにやらなくてはいけないことがボランチは多いですし。すべてができないと務まらないポジションではあるので、欲張りになっていいというか、どれか一つを伸ばすのも大事ですけど。練習の積み重ねでしかないので、すべてを上げられるようにというのは、今やっていることです。

――過去に、「選手のタイプを決めつけるのは好きではない」という趣旨の発言もされていますね。

 どうしてもイメージで、「こういうタイプの選手だ」という、たとえばですけど、「守備的な選手だ」というイメージがある選手と、攻撃に特長があるイメージの選手が同じスルーパスを出したとします。まったく同じパスでも、「おっ、さすがだ」となるのは、おそらく攻撃が特長のイメージの選手ですよね。もちろん、見ている人たちがどう見るのかは自由だし、決してその見方を否定したい訳じゃないんです。なんて言うんだろう、考え方、マインドのことが言いたいんです。うまく伝わってますかね?(笑)。