瀧山あかね 撮影/荻原大志

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「ABEMA」専属アナウンサーながら、5月発売の『週刊プレイボーイ』で水着グラビアを披露し話題となった瀧山あかねアナ。バラエティ番組では「趣味はシーシャ」などの赤裸々な発言も話題の彼女だが、実は当初は清楚なアナウンサーを目指していたという。これまでの女子アナの概念を崩す、新時代の女子アナはいったいどのようにして生まれたのか。その経緯を聞いた。

【写真】新しいアナウンサー像を開拓し続ける、瀧山あかねアナ撮りおろしカット【10点】

いまやバラエティでのぶっちゃけキャラで注目を浴びている瀧山アナだが、アナウンサーとして当初やりたかったのは実は報道系だった。

「ニュース原稿が読みたかったんですけど、当時の『ABEMA』ではバラエティやスポーツジャンルの番組が多かったので、シフトチェンジしてそちらで頑張っていくと決めました。ここまで振り切っちゃったので、もう報道のジャンルには戻れないかもしれないです(笑)」

入社当初の理想のアナウンサー像は清楚で才色兼備、そして私生活は明かさない。今の瀧山アナとは真逆といえる。しかも理想のアナウンサーはすぐ近くにいた。先輩でもあり同期でもある西澤由夏アナだ。

「西澤さんに対してはかなりコンプレックスがありました。私から見たら隙がないし、完璧すぎて。私はどちらかというと隙が出ちゃうタイプなので羨ましかった。もう当時は西澤さんになりたかったんです。『西澤さんがやっている番組を私もやりたい』『西澤さんと同じような扱われ方をされたい』と目標にしていました」

とはいえ、瀧山アナと西澤アナではキャラクターが違う。周囲もそれに気づいていた。

「私自身お酒が好きなので仕事関係者の方々と飲む機会が多くて。。飲みの席で周りの方々に自分の話をしていると、番組のプロデューサーから『めっちゃ面白いじゃん』とウケて、その延長で番組に呼んでもらえるようになりました」

徐々に素が出せるようになってきた瀧山アナは、出演したバラエティ番組で「趣味がシーシャ(水タバコ)」「歴代彼氏は経営者」「男性に求める年収は数千万円以上」など、アナウンサーらしからぬ赤裸々な発言で注目を浴びていく。

特にシーシャはいまや瀧山アナの代名詞の一つともなっているが「シーシャバーって普通にみんなが行くところだと思っていたんです。でも番組の放送を観たら、めちゃくちゃ特異みたいな扱いになっていたので『私ってちょっとずれているんだな』と思いました。でも私にとって普通に過ごしていることが面白いと思ってもらえるんだったら、全然平気です」と笑う。

『ぜにいたち』で共演するかまいたち・濱家隆一の言葉も瀧山アナを後押しした。

「『そのままがいいよ』とすごく言ってもらいました。アナウンサーならではの雰囲気だったり、話すエピソードであったり、今のままが面白いと言ってもらえて、濱家さんがいいって言うのならこれでいいんだと今は思っています」

素のキャラを出せるようになると、西澤アナへのコンプレックスはなくなっていった。

「ずっと西澤さんが目標だったけれど、同じタイプのアナウンサーは2人もいらないなって。そのタイプだったら西澤さんの方が上回っている。だったら西澤さんとは全然別のベクトルで、逆に西澤さんにはできないことをやろうって考え方が変わりました」

瀧山アナにしかできないことの一つと言えるのが、水着のグラビアだ。2023年5月発売の『週刊プレイボーイ』では初グラビアでいきなり表紙を飾った。アナウンサーのグラビアといえば服の場合が多い中、瀧山アナはビキニ姿を披露した。

「水着には抵抗はなかったです。グラビアはもともと好きで、写真集もかなり持っていたので、女の子が水着になることがいやらしいと思ったことがなくて。むしろ『可愛すぎる。ありがとう』と、写真を見て思っていたくらいだったので」

撮影前には1週間禁酒してボディメイク。女性らしさを残すため、痩せすぎないようにも注意した。目指したのは女性が見ても綺麗と言ってもらえるグラビア。「編集の方とは面倒くさいだろうなっていうくらい細かくミーティングをさせてもらいました」という。

実際、グラビアへの反応も予想以上によかったという。

「正直なところもう少しアンチのコメントが来るかなと思っていたんですよ。『アナウンサーなのに水着になるなんて』とか『品格を崩した』とか来るかなと身構えていたら、実際にそういう声はあまりなくて。どちらかというと誉めていただける感想が多かったので、ほっとしました」

今後のグラビアについても意欲的で、すでにいくつかオファーは来ているそうだ。

清楚で才色兼備、私生活は明かさない。かつて理想としたアナウンサー像とは真逆の道を進む瀧山アナだが、だからこそ唯一無二の魅力的なアナウンサーになっている。

一方で個性が強すぎるためか、アンチも多いのだという。

「経営者と付き合っていましたとか言うと『何様だよ』と言われます。『アナウンサーになったのも有名人と付き合いたいのが目的だろう』とか。私はみなさんが持っているであろう理想のアナウンサー像を崩しているので、『そりゃアンチも来るよな』とは思っています。ただ、それが面白いって言ってくれる人も少しずつ増えているなと感じるので、メンタル的には全然大丈夫です」

パンチのあるエピソードの数々で派手なイメージの瀧山アナだが、アナウンサーという仕事については番組の歯車の一部として捉えている。

「一番気をつけているのが、アナウンサーは演者側ではなく、スタッフさんと同じ裏方の仕事だということ。最後に発信する役割なだけで、スタッフさんと一緒に番組を作り上げる存在なんだということはすごく意識しています。なので、スタッフさんに『制作の気持ちをわかってくれるよね』と言われた時はすごく嬉しかったです」

素の自分を出せたことで充実した日々を送っている瀧山アナ。目指すのはこれまでにない、新しいアナウンサーだ。

「アナウンサー像を崩しているというか、新しいアナウンサー像を作っている感じで、今はそこを意識しています。なので、どんどん新しいことに挑戦していきたい。グラビアもしましたけれど、求められることには全力で挑戦していきたいと思っています」

注目が集まるとフリーアナウンサーへの転身も考えそうだが、そこについては全くないという。

「周りに勧められることもありますが、本当にフリーについては考えていないんです。週プレのグラビアの話も、『ABEMA』の専属アナウンサーじゃなかったら絶対なかった話です。それに、アナウンサー1期生、いわば“初期メンの座”を失いたくない気持ちも大きいです。NMB48の時にも思ったんですけど、“初期メン”って立場的に強いんですよ。だから、その座を簡単には手放したくないんです(笑)」

(取材・文/徳重龍徳)

▽瀧山あかね(たきやま・あかね)


1994年5月10日生まれ、兵庫県出身。2018年からABEMA専属アナウンサーとして『波乗り全速!ブレインターン!!!!!!』『Abemaミッドナイト競輪』などに出演している。
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