自転車同士の衝突事故で巻き起こる「自転車運転ルール」問題「電動キックボード」無免許OKにも不安の声が
鳥取大学鳥取キャンパス(写真・アフロ)
6月20日、鳥取大学構内で、学生が乗った自転車同士がぶつかり、1人が意識不明の重体となる事故が起きた。
現場は緩やかなカーブの坂道で、上から降りてきた20歳の男子学生と、下から上がってきた19歳の女子学生が正面衝突。女子学生が頭を強く打って病院に運ばれた。男子学生は軽傷。ともにヘルメットはかぶっていなかったとみられている。
SNSでは
《ヘルメットをしてないから‥ これからは義務化した方がいい》
《自転車のヘルメット、命に関わるのになぜ努力義務なのか》
などの声があがった。
この4月から、道路交通法の改正により、自転車利用者のヘルメット着用は「努力義務」となっているが、さらに踏み込んで「義務化すべき」という意見は少なくない。そして、今回の事故報道を受け、世間の自転車利用者の「ヘルメット以前」の問題を指摘する意見も目立った。
《自転車同士の事故はヘルメット云々の話じゃない!道交法も守らず無茶苦茶な運転するからじゃないか?ちゃんと取り締まりなさい!》
《自転車同士がぶつかって?ヘルメットがどうこうって?その前に(スマホホルダー含む)ながらスマホ自転車やイヤホン自転車をなんとかしろよ》
《メット着用と同時に逆走蛮族もどうにか討滅すべきなのでは》
いかに多くの人たちが、ながらスマホやイヤホン、逆走など、ルール無視の自転車によって危険な目に遭っているかということだろう。
さらに人々を不安にさせているのは、7月1日から法改正により「電動キックボード」が無免許で乗れるようになることだ。
「7月から、電動キックボードは『特定小型原動機付自転車』という新設の車両区分となり、16歳以上なら運転免許は不要で運転することができます。最高時速は時速20kmで、ヘルメット着用は自転車と同じ『努力義務』です。時速6km以下で歩道を走ることも可能になります。
電動キックボードは車輪が小さく、障害物などで簡単に転倒するなどの危険性が指摘されていますが、いちばん問題なのは、無免許でも運転できることでしょう。2023年2月には東京・目黒区で、酒に酔った状態で電動キックボードに2人乗りし転倒、同乗していた女性に外傷性くも膜下出血などの重傷を負わせたとして、男性が書類送検されています。このような事故が増えるのではないかと危惧されているのです」(週刊誌記者)
SNSには
《自転車の危険性を訴えるなら電動キックボードが免許不要になることにも疑問視してほしいな なんでそんな危険なものを車道に走らせるんだよ》
《電動キックボードにこそ、自動運転が必要なのでは?免許取ったことない人が公道を乗り物に乗るのは自転車でも危険だと思うのに》
などの声が多数、ある。とかく「規制ばかり」といわれるわが国だが、どこか、ちぐはぐでは――?