おうち料理研究家として活躍するみきママさん。今年の春、長男が最難関国立大学に進学、中高一貫校に通う二男も高校1年生になりました。ここでは、息子たちに習わせていてよかったお稽古事、そして受験生の食事についてのアドバイスをいただきました!

 

【写真】みきママが娘さんとつくった料理

みきママさんインタビュー。子どもたちの習い事が意外な効果を発揮して

――親として、悩みがちなのが子どもの習い事です。大学受験期を乗り越えた長男、そして思春期まっさかりの二男との暮らしのなかで、みきママさんが「子どもの頃からやらせておいてよかったな〜」と思うものがあるそう。

みきママさん(以下・みきママ):サッカーとピアノです。サッカーは強いチームに入っていたわけではないですが、その中でがんばることだったり、仲間同士励まし合える力が身についたかもしれません。

●楽しさ優先で習わせていたピアノ。大学受験期の長男と、思春期の二男の癒やしに

――ピアノは、単に弾けるようになったというだけではなく、意外な効能があったのだとか。

みきママさん(以下・みきママ):「いいストレス解消になる」と言いながら、2人とも空き時間に好きな曲を弾いています。この前も二男が、椎名林檎さんの『ギブス』を弾きながら「いい曲なんだよ〜」って、得意そうにしていて(笑)。それ、私が思春期の頃に流行ってた曲なんだよ、なんて盛り上がったりしましたね。長男は、受験前のいちばんプレッシャーがかかっていた頃は、朝起きてピアノに触れる時間が大きな気分転換になっていました。

これは、“発表会では自分の好きな曲を弾く”スタイルの教室に通わせたことがよかったかもしれません。いわゆるクラシックだけではなく、名作アニメの曲、流行っているJ-POPの曲などに親しみ、発表会で盛り上がった成功体験や、祖父母が自分たちの演奏を聴きにきてくれた喜びが、今も彼らの中でピアノ=楽しいものとして残っているようです。

――一方、小学生の長女の習い事に関しては、まだ模索中とか。

みきママ:あちこちのお稽古事に連れていって、本人が自発的になれそうなものを探していますね。ただお稽古事とは少し違うのですが、長女はお友達を招いて、自宅でおやつやご飯を食べるのが大好き。女子会やおもてなしが大好きなんですよ。それも彼女の個性のひとつかもしれないですよね。私も小学生の会合に混ぜてもらって(笑)、一緒に楽しくパーティをしています。

●夜食は、食事だけではなく、長男の話に耳を傾ける時間

――みきママさんといえば、子どもウケ抜群の食事やお弁当。大学受験生を含めた、子どもたちの食事のケアはどうしていたのでしょう。

みきママ:どんなときでもごはんは絶対につくっていました。とくに長男は、学校・塾・帰宅の生活で、唯一息抜きができるのが食事の時間ですから。毎日0時近くに帰ってくるので夜食は必ず食べていました。

受験生活には関係なく、ずっと心がけていますが、メニューは穀類、肉、野菜とバランスよく。さらに受験生のメンタルケアにはカルシウムの補給も大事だと思っていたので、シラスやチーズも欠かさずに。ただでさえ思春期でモヤモヤしがちな年齢ですし、勉強漬けでストレスがたまってきていると思ったら、積極的に出すようにしていました。シラス&チーズは、子どもたちにも「イライラしたら食べる」とインプットされているみたいで。今でも私がカーっとなると、「ほら、シラス食べたほうがいいよ!」と、逆に言われています(笑)。

塾の後の夜食は、料理を出してあげながら、同時に長男の話を聞く時間にも。食べざかりの子どものお腹を満たしてあげるのと同時に、心のガス抜きしてあげられる場所でもあるように心がけていました。

●まだ幼い長女には、彼女が好きな「ご飯タイム」で楽しくストレス発散!

――受験生がいると、親のケアもその子ども中心になりがち。そこで小学生の娘さんには、こんな心配りをしていたとか。

みきママ:彼女は、受験が何なのかもわからない年齢です。年が離れたお兄ちゃんたちが中心の食生活になってしまうと、小学生の娘は不満がたまるので、それこそ、娘にはお友だちを交えておやつパーティーをしたりと、子どもの性格やライフスタイルに合わせて、ご飯をつくり分けていましたね。

「大学受験を控えた高校生、中学生、そして小学生のごはんづくりを通じて、世の中のお母さんは、本当にがんばっていると改めて実感した!」と語るみきママさん自身も、昨年4月から、栄養管理士の資格取得を目指して大学に通っています。明日公開のインタビュー第3回では、40代からの学び直しについても伺います。