40代後半、生理がいつもと違う…。「更年期だから」と軽視するのはNG

2023年4月28日 20時0分

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40代50代になると健康や心のモヤモヤが増えがち。少しでも心が軽くなるように、産婦人科専門医の高尾美穂先生が親身になって答えます。今回は、生理が不安定というお悩みです。

生理の量や期間が不安定なことが多くて不安

【読者の悩み】
生理はまだ来ていますが、量が多い月と少ない月があります。また、期間もバラバラで3日で終わったり、逆に1週間以上少量の出血がダラダラと続いたり…。期間や量が不安定なことが増えてきて心配です。（Nさん・47歳）

●生理がいつもと違うと感じたら、まず婦人科へ

更年期になるとホルモンバランスが乱れ、生理周期や出血量が不安定になったり、不正出血が見られます。相談者さんも、突然の変化にとまどいますよね。40代後半で更年期に差しかかる一方で、婦人科系の病気が増えてくる年代です。もし「生理がいつもと違う」と感じたら専門医に一度相談を。出血量の変化、不正出血は更年期の症状だけとは限らないからです。

ダラダラ続く出血の場合は子宮の入り口にポリープができる「子宮頸管ポリープ」の可能性が。出血量が多い場合はコブのような良性の腫瘍ができる「子宮筋腫」や子宮内膜に似た組織が子宮筋内にできる「子宮腺筋症」も考えられます。

また、更年期にときどき見られる不正出血を「更年期だから」と軽視するのはやめましょう。なぜなら、不正出血は閉経前後から急増する子宮体がんのわかりやすいサインだからです。

●不安なことがあれば受診して大丈夫

定期的に婦人科検診を受けても婦人科系の疾患は数多くあるため、検診だけではわからない病気もあります。「こんなことで」と思わず、気になる症状があったら迷わず受診して大丈夫。検査をしてとくに問題がなければ、そこで初めて今の生理の悩みは更年期による影響が大きい、と考えることができます。ちなみに私も1年に1度は子宮頸がんの検診を、約半年に1度は超音波検査（エコー）で卵巣や子宮の状態をチェックしていますよ。

なお、生理と不正出血の違いはおもに日数で判断します。通常の生理期間は3日から7日。更年期になるとばらつきが生じますが、まとまった出血が数日みられるのなら、まず生理。突発的に出血する、あるいは少量の出血が1週間以上続く場合は問題のない生理とは考えにくいです。病院への受診は不正出血が続いている最中でも問題ありません。先延ばしせずに、すぐの受診を心がけてくださいね。