美容家 神崎 恵さんが考える「小顔」メソッド

もはや「美容家」の域を大きく超え、ファッションからライフスタイル、生き方までも新たな時代を生きる大人の憧れであり続けている、神崎恵さん。気になる美の秘訣のなかでも、今回は「小顔」にフォーカス。作り方、見せ方、プロフェッショナルの心がけを惜しみなく披露します。

神崎 恵 「顔」「肌」のみならず、引きの目線で捉えること

シアートップス¥17,600(セピエ/ガリャルダガランテ 表参道店)、ボディスーツ¥26,400(バッカ/トゥモローランド)、デニムパンツ¥35,200(ラグ&ボーン/ラグ&ボーン 表参道店)、シングルピアス各¥238,700、バングル¥327,800(共にオー/ハルミ ショールーム)

ファッション、メイク、ヘア。トータルで小顔印象を構築

ストレスフルな時代、日中も睡眠中も、無意識のうちに「食いしばり」がきつくなっている場合が多いと思うんです。私自身も、そう。意外かもしれないけれど、じつはここに小顔から遠ざかる原因がある。放っておくと「えら」に余計な筋肉がついたり、それが硬くなったりして、結果、顔が大きく広がって見えるんです。それを防ぐには、できる限り、あごのこわばりをほぐすこと。軽く拳を作って、親指以外の第二関節をあごのつけ根部分に当て、くるくると回すだけ。いつでもどこでもこまめにほぐすと、すっきりとしたフェイスラインを保てるし、ほうれい線も和らぐはずです。加えて、頭や、鎖骨から肩甲骨にかけてもあご同様、凝り固まりやすい部分。顔や肌だけでなく、全体を捉えて筋肉や骨にもアプローチし、トータルにケアすることが大切だと思います。

見せ方でもかなり変わります。私、じつはニットでもTシャツでも、肩パッドを入れてるんです。すると、肩幅との対比で首が細く、顔がコンパクトに見える。シルエットがまるで違って見えるんです。自分は顔だけを見がちだけど、まわりは全身で印象を捉えているもの。だから、必ず大きい鏡で自分を引いて見て、小顔に見えるようにあれこれ調整しています。髪は、服とのバランスを見て、きゅっとタイトにするときもあれば、逆にふわりとボリュームを出すときも。首からデコルテの肌を見せるときは、髪を下ろしてフェイスラインから肩に沿わせ、「額縁」にすることで首を細く長く見せる工夫もします。そうそう、メイクも大事。例えば、眉を少し長めに描くことで顔の余白を埋めると、コンパクトに見えるんです。

人は、頭から足まで「お団子」のように一本の串にささっているようなイメージが理想的。知らず知らずのうちにずれたり歪んだり……。それを正すよう意識して、上からまっすぐ吊り下げられたような状態に戻す心がけが大切。それが全身のバランスをよく見せ、結果的に小顔印象に繫がる気がします。

半袖ジャケット¥86,900、ブラトップ¥27,500(共にAKIRANAKA/ハルミ ショールーム)、パンツ¥42,900(テラ/T-square Press Room)、サンダル¥192,500(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ カスタマーサービス)、イヤーカフ¥27,500、ブレスレット[ひじ側]¥12,100(共にノーム)、ダイヤイヤーカフ¥133,100、ブレスレット[手首側]¥217,800、リング¥75,900(全てオー/ハルミ ショールーム)

PROFILE/神崎 恵(かんざき・めぐみ)

1975年生まれ。美容家。多くの雑誌で連載を持つほか、コスメブランドのアドバイザー、アパレルブランドとの商品開発なども。現在は神崎美容塾の塾長として、後進の育成にも尽力している。著書の累計発行部数は163万部を突破。最新刊『神崎恵の10日間できれいになる メイクの練習帳』(宝島社)が好評発売中。



model:MEGUMI KANZAKI
photo:MAKOTO NAKAGAWA[CUBISM]
styling:YASUKO ISHIZEKI
make-up:MICHIRU[3rd]
hair:shuco[3rd]
text:CHITOSE MATSUMOTO
edit:MANAMI ARITA
(& ROSY 2023年4月号)

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