連節バスみたいな“つなぎ目”が特長だそう。

計1175両を受注済み


ニューヨーク市交通局向けの地下鉄電車「R211」(画像:川崎重工)。

 ニューヨーク州交通局は2023年2月初旬、ニューヨーク市交通局向けの車両として同局と川崎重工が共同開発した地下鉄電車「R211」を公開。車両は貫通路式と呼ばれる新しいタイプであり、つなぎ目が柔らかいアコーディオンのようになっています。

 川崎重工はベース契約として535両を受注しているほか、オプション1として640両の計1175両を受注済み。なお現行で実施されている試験や各種要件を満たせば、オプション2としてさらに437両を追加受注する見込みです。

 R211電車には、監視カメラや増設の座席、詳細な情報を提供するデジタルディスプレイ、より明るさを増した照明が搭載されています。ドアの開口部は人の滞留を減らすことを目的に、既存車両よりも約20cm広い約147cmへ。ニューヨーク市の地下鉄は近年、乗客が増加しているといいます。

 川崎重工がニューヨーク市交通局から初めて受注したのは1982(昭和57)年のこと。同社は「ニューヨーク市地下鉄車両の発展に参画していることを誇りに、安全で信頼性が高く卓越した技術の地下鉄車両をニューヨークの人々へ提供できるよう、これからも努めつづけます」としています。