栃木県内の多くの県立高校で1日、卒業式が行われました。宇都宮市内の高校ではほとんどの生徒がマスクをつけずに学校生活最後の行事に出席し学び舎を巣立ちました。

 来年度(令和5年度)、創立100周年を迎える宇都宮工業高校では全日制と定時制合わせて348人が卒業の日を迎えました。生徒や職員のほとんどはマスクをつけずに式に臨みました。1年生と2年生がリモートで教室から式の様子を見守る中、生徒の名前が呼ばれ、それぞれの科の代表者に卒業証書が手渡されました。

 県教育委員会は卒業式でのマスクについて国の方針に従って生徒と教職員はマスクを外すのを基本とする一方、着用については個人の判断に任せています。また、校歌を歌うときなどはマスクを着用するという方針を示していました。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって生徒たちが入学した3年前の4月は初めての緊急事態宣言が出されました。入学式のあと全員がそろって登校できたのは6月に入ってからと高校生活はスタートから困難の連続でした。さまざまな制限を強いられた3年間でしたが、卒業生は大きな学びがあったと思い出を噛みしめ、最後の校歌は全員でマスクをつけて歌いました。

 県教育委員会によりますと1日は、県内の全日制の県立高校58校すべてで卒業式が行われ、約1万1千人が学び舎を巣立ちました。