数年前から現役引退を視野に入れているという啓之輔。圧倒的な華があり、数々の名勝負でファンを沸かせてきたが、その格闘ロードも最終章に突入したようだ。

「若い選手に指導したり、ジムの運営をしがら、選手を続けるの現実的に難しくなっているんです。『自分で試合するのはもういいかな』って自然に考えるようになりましたね。そんな中、BreakingDownからオファーが来たものだから結果的に引退は先延ばしになりましたけど、それでも先はそんなに長くないと思う。もうここからは、いよいよ1戦ずつ大事に闘っていかないと」

前大会のBreakingDown7では、THE OUTSIDER軍とBreakingDown軍の5対5対抗戦が実現。啓之輔は勝利したものの、THE OUTSIDER軍は負け越すことになった。「世代交代」というテーマも啓之輔は背負っているのだ。

「結果的には残念だったけど、やっぱり同じ時代を闘ってきた仲間として感慨深いものがありましたね。俺自身は『THE OUTSIDERの看板を汚すわけにはいかない』という気持ちで金網に入りました。BreakingDownは選手も若ければ、ファンも若いじゃないですか。彼らからしたら、もうTHE OUTSIDERなんて過去の遺物なのかもしれない。でも、自分たちだって意地がありますからね。オッサンの底力をナメるんじゃねぇぞというところを試合で見せていきたいです」

これまでの生き様をすべてぶつけると意気込む啓之輔。目の離せない1分間になりそうだ。

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