博多駅へ延伸 地下鉄七隈線の新しい顔「3000A系」見てきた 空港延伸する気まんまん!?
福岡市地下鉄七隈線の新駅、櫛田神社駅の完成披露会では、新型車両である3000A系電車も見学できました。既存車両3000系の改良版ですが、どこがどう違うのでしょうか。
「空の玄関口」福岡空港へとつながるイメージ
来る2023年3月27日(月)、福岡市地下鉄七隈線の延伸区間(天神南〜博多1.4km)が開通します。これに先立つ2022年12月17日(土)、同線の新型車両である3000A系電車が報道陣に公開されました。
従来、七隈線では3000系電車(4両編成17本)が運用されていましたが、延伸を見越して今年2月9日に運用開始したのがマイナーチェンジ版である3000A系。「A」はAdvance(=前進、進歩)を意味します。
上り線の天神南方面からカーブしてくる3000系電車。100Rと急なので車両は傾斜している(2022年12月17日、皆越和也撮影)。
3000A系は4編成が投入されましたが、車両番号は3000系の01〜17に続く18〜21が与えられています。3000系と異なる点は以下のとおりです。
エクステリアでは、車両側面窓周りを従来のグリーンから、延伸により「空の玄関口」福岡空港へとつながるイメージ、希望の未来を占める広く澄んだ青空をイメージした「スカイブルー」としました。また正面下部のスカイブルーのラインも、3000系では縦のストライプだったものが、同じカラーでまとめられました。
インテリアは、「博多駅への延伸」をイメージできるよう、博多織の五色献上色の「紫」「青」「赤」「黄」「紺」をイメージし、「櫛田のぎなん(銀杏)」で有名なイチョウの木をモチーフにした、より明るい木目柄となっています。
車内は、多様な利用者に配慮したユニバーサルデザインがさらに推し進められています。先頭車出入口付近の座席を7人掛けから5人掛けに改め出入口スペースを拡大。座面をやや高くした「立ち座りしやすいシート」が先頭車以外にも導入されたほか、優先スペースの増設、2段手すりの設置、吊手の増設と形状の変更も行われました。
このほか、ドア開閉動作ランプや液晶式車内案内表示器の設置、また福岡市地下鉄としては初めて、車内防犯カメラが各車両の端部に導入されています。手すりや抗菌・抗ウィルス加工など感染症対策も強化されています。
現状で4両編成が走る七隈線は、6両化が計画されています。去年投入された車両には、下り方先頭より3118-3218-3518-3618と付番されていますが、中間の2両を増結することを見越し、33xxと34xxが現時点で欠番となっています。