デンマークのマルグレーテ女王は9月、次男ヨアキム王子の4人の子どもたちから王子と王女の「称号をはく奪する」と発表しました。この決定に驚いた王子は報道陣に対し、その失望を次のように語りました。

「私の子どもたちは、何を信じればいいのでしょうか? 子どもたちはなぜ、アイデンティティを失われなければならないのでしょう。なぜこのような形で、罰せられなければならないのでしょうか」

2年ほど前からフランスにあるデンマーク大使館付きの駐在武官を務め、家族とともにパリで暮らしているヨアキム王子は現在、一家でアメリカへの移住を検討中とのこと。デンマークの<B.T.>紙は、一家は来年後半、アメリカの首都ワシントンに移り住む計画だと報じています。

王室の決定により、王位継承順位6位のヨアキム王子の4人の子どもたち、ニコライ王子とフェリックス王子、ヘンリック王子とアテナ王女は、新年を迎えるとそれぞれ称号を失うことになります。そして、その後は「モンペザ伯爵・伯爵夫人」の称号のみを持つことに。

ちなみに、ニコライ王子とフェリックス王子の母はヨアキム王子の前妻アレクサンドラ夫人(フレゼリクスボー伯爵)、そして、ヘンリック王子とアテナ王女の母は、ヨアキム王子の現在の妻、マリー妃です。

マルグレーテ女王は、この称号はく奪の決定が論争を引き起こして以降、次のように語っています。

「私は女王、母、そして祖母として決断を下しましたが、彼らの母親、祖母としては、次男とその家族の感情面に与える影響について、過小評価していました」
「私の子ども、義理の娘、そして孫たちが、私の大きな喜びであり、誇りであることは間違いありません――私たちが家族として、平穏を見出し、この状況を乗り越える方法を探し出せることを願っています」