シンガポール海峡を通れる最大サイズが「VLCC」です。

東京タワーとほぼ同じ長さの新型タンカー

 造船大手のJMU(ジャパン マリンユナイテッド)は2022年11月25日(金)、同社有明事業所(熊本県長洲町)においてAUREOLE MARITIME LTD (アウレオーレ マリタイム リミテッド)向けに建造していたVLCC「HELIOS(ヘリオス)」を引き渡したと発表しました。


JMUが建造した次世代省エネ型VLCC「HELIOS」(画像:JMU)。

「HELIOS」の船体サイズは全長330m、幅60m、深さ29.35m、喫水21.58mで、総トン数は15万6471トン、載貨重量は30万2093トン。主機関はMAN-B&W 7G80ME-C9.5 ディーゼル機関1基で、航海速力は14.5ノット(約26.85km/h)です。定員は28名、船級はABS、船籍はバハマになります。

 同船は、最新規則を適用しつつ燃費性能の大幅な向上を目指して開発された、次世代省エネ船「Gシリーズ」のVLCCの12番船です。VLCCとは「Very Large Crude-oil Carrier」の略で、シンガポール海峡やマラッカ海峡などを通過できる最大サイズの船を指す言葉です。

 説明によると、VLCCとしては「HELIOS」はコンパクトな船型ながら、浅喫水時の載貨重量最大化を追求し、中東と日本を結ぶ流通路(トレード)に対応可能なフレキシビリティーを持つ、経済性・環境性に優れた最新鋭のエコシップだとしています。