日の丸描いたドイツ戦闘機が来ましたワー。

特別塗装機の名は「空飛ぶ親善大使」

 2022年9月28日、茨城県にある航空自衛隊百里基地にドイツ空軍の軍用機5機が飛来しました。

 これは今夏にドイツ空軍が行っているアジア地域への大規模展開訓練「ラピッド・パシフィック2022」の一部ミッションで、同空軍が戦闘機を日本に派遣するのはこれが始めてだといいます。


茨城県の航空自衛隊百里基地へ飛来したドイツ空軍のユーロファイター戦闘機(2022年9月28日、布留川 司撮影)。

 百里基地へ飛来したのは、ユーロファイター戦闘機3機を筆頭に、A330MRTT空中給油・輸送機1機、A400M輸送機1機。そのうち1機のユーロファイター戦闘機は「ラピッド・パシフィック2022」を象徴するような特別塗装機となっており、機体の上部には「ラピッド・パシフィック2022」で訪問する国々の国旗が描かれています。この機体は「エア・アンバサダー(空飛ぶ親善大使)」と呼ばれており、右翼には日の丸を見ることもできます。

 また1機はドイツ空軍総監のインゴ・ゲルハルツ中将が自ら操縦してきたとのこと。ドイツ軍部隊はここに3日間滞在し、共同訓練や部隊間交流などを行う予定だそうです。

 ドイツ空軍の派遣部隊は今回の訪日以前にも、24時間以内にドイツ本国からシンガポールへの展開訓練や、オーストラリアで行なわれ日本の航空自衛隊も参加した多国間訓練「ピッチ・ブラック22」にも参加していました。ドイツにとってインド太平洋地域は遠く離れた地域ですが、政府は2020年9月2日に「インド太平洋ガイドライン(Indo-PacificGuidelines)」を決定し、「同地域の安定はドイツの安全と豊かさにとって重要」として、戦略・安全保障分野でのパートナーシップの強化を目標にしています。