すげえ時代になったもんだ!

初飛行は10分弱

 アメリカ・シアトル地区をベースとするスタートアップ企業Eviation社が手掛ける完全電気飛行機「アリス」が2022年9月27日、初飛行に成功しました。


「アリス」初飛行の様子(画像:Eviation)。

 Eviation社は「アリス」を「史上初の完全電気飛行機」と称しています。電気を動力源とする飛行機は世界各国で開発競争が進んでいるなかで、「アリス」はそのなかでも先んじて実際にフライトしたモデルのひとつです。初飛行はワシントン州モーゼスレイクで実施。車輪は格納せず、低空状態で10分ほど飛行しました。

「アリス」の全長は17.4m、全幅19.2m。胴体は翼の生えた魚やクジラのような、独特な形状をしています。旅客機としては9席を設置することができるとのことで、旅客1席あたりの占有面積も広く確保されているとのこと。最大航続距離は815km(440海里)としています。

 特徴的な推進装置は、胴体後部に装備された2発の電動プロペラ。このことで二酸化炭素排出をゼロにできるほか、従来のエンジンより騒音を抑えられるとのことです。

「アリス」は、旅客機タイプのほか、貨物仕様機、ビジネスジェット仕様機もラインナップされています。貨物機では1200kg(2500ポンド)を搭載でき、ビジネスジェットでは6席を設置できるそうで、すでに地域航空会社や貨物航空会社からの受注を獲得しています。

【映像】まさに“魚機”空を泳ぐ!異形の新型機「アリス」初飛行の様子(70秒)