また、AppleがBNPLに独自の工夫を凝らすと予想する人もいる。プライベートブランドによるクレジットカードのプラットフォームであるタンディム(Tandym)の共同設立者であるジェン・グラスピー=ルンドストロム氏は、「多くの金融機関が分割払いを提供しているが、Appleが何かをするということは、そのカテゴリーにとって大きな意味がある」と述べている。同氏はさらに、顧客獲得に関してアップルが持つであろう利点をいくつか挙げている。ひとつは、同社とそのデバイスには大きな既存顧客基盤があることだという。「Apple Payはすでに流通しており、BNPLオプションはApple Payが使えるところならどこでも使えるということだ」。Appleは、金融サービスを拡大するとともに、eコマース機能も強化している。同社はApple Pay Order Tracking(アップルペイ・オーダートラッキング)を発表し、ユーザーはApple Wallet内で領収書やオンライン注文を表示・追跡できるようになった。この機能は、Shopifyが現在、顧客向けのShopアプリで提供しているものと類似している。グラスピー=ルンドストロム氏は、「いくつかの理由から、統合が進むと考えられる」という。「まず、景気後退期に入り、キャッシュフローが厳しくなっていること。もうひとつの要因は、BNPLサービスが新たなクレジットラインの負債を助長しているとして批判を受けていることだ」。同氏はさらに、Apple Pay Laterがその点でBNPLを改善する可能性があると述べた。「人々のデジタルウォレットにApple Pay Laterを組み込むことで、分割払いに対してより規律のあるアプローチができるかもしれない」。シュルツ氏は、Appleの参入は、BNPL業界における転換点を示していると述べている。「アファーム、アフターペイ、クラナのような企業は、ブランドの認知度を高め、BNPLビジネスでもっとも有名なプレーヤーになるために素晴らしい仕事をしてきた。しかし、BNPLの領域に足を踏み入れる巨大企業が増えることで、競争はますます厳しくなっていくだろう」。[原文:How Apple’s entry into buy now, pay later could impact the competition] Gabriela Barkho(翻訳・編集:戸田美子)Image via Apple