※この記事は2018年04月29日にBLOGOSで公開されたものです

今年で7回目を迎えたニコニコ超会議。私は前職で2年弱ニコ動の運営をやらせてもらっていたので、今年も「ゴールデンウィークって何?美味しいの?」という元同僚たちの頑張りを見守るべく、会場の幕張メッセへ行ってきました。

プレミアム(有料)会員の減少に歯止めがかからず、苦戦が伝えられているニコニコ動画。2月に発表された決算資料では、有料会員が214万人までに減少しており、最盛期より40万人以上も減っています。さらにMAU(月間アクティブユーザー)、DAU(日間アクティブユーザー)も減少し、なかなかしんどい状況に置かれているわけです。まあ、うちの会社も主要4市場のMAUは3期連続減で人のこと心配してる場合じゃないけどね。はっはっは。

海浜幕張駅は相変わらずの混雑ぶり

メッセガラガラだったらやべえなという一抹の不安を胸に京葉線の海浜幕張駅へ到着。うげ。すげえ人じゃんか。

ニコ動の中心ユーザー層は20代。10代は10.4%ということですが、会場には若い子の多いこと多いこと。

まだ4月でほんとよかった、と思うような酸っぱい香りのお客さんも多く、ああ、ヲタイベに来たなあと実感するのであります。

僕は学生時代に乙女塾系のアイドルの追っかけをやっていて(今で言うドルヲタ)、けっこうハードなコレクターだったんですが、あの頃周りにいたようなタイプの子たちが、幕張メッセに大集結しているわけです。コミケとかもそうですけどね。

ニコ超は「ヲタが差別されない空間」

なぜにこんなことを書くかといいますと、

ニコニコ超会議、今年のキャッチコピーは、

キミの日常は、誰かの特別。

統括プロデューサー・ドワンゴの横澤専務はこのキャッチコピーについて、
自分が好きな事、時間を割いてきた事は、自分軸で見ると普通であっても、他の人の目線では凄く特別に見える。超会議がそうした人たちが集まれる場所だというメッセージ性 - ドワンゴ・横澤Pが語るニコニコ超会議「成功のカギは“余白”」
とオリコンのインタビューに答えていますが、

オブラートを剥がせば、自分では普通だと思っていても、他人から見たら変わって見えたり、変人のレッテルを貼られたり、人からどう見られるとか全く気にならなかったり…そういうタイプの人間が集まれる場所、ということなのではないでしょうか。

もっと言えば「ヲタが差別されない空間」が超会議という場所。集まったお客さんがみんな笑顔でイキイキしていて楽しそうなんですよね。

元々ドワンゴ自体が、「変な人が普通の顔をして働ける会社」を目指して作られ、創業者の川上量生さんも、「優秀なネットゲーマーが働ける会社を作りたかった」とドワンゴ創業の理由を明かしています。
・川上会長&ひろゆき、ドワンゴを語る
ニコニコユーザーで特にプレミアム会員のようなヘビーユーザーは、ニコ動という空間に自分の居場所を見出しいる人が多いのではないでしょうか。

それを現実世界に具現化したのがニコニコ超会議。

学校のクラスには馴染めないけど、ネットで共通の価値観を持った仲間に出会えた、居場所を見つけた、そんな子たちが集まっていた気がしました。

こういう場所ってほんとに大事だなと。N高のブースも良かったな。

ガンから復帰!中村獅童の「超歌舞伎」に感涙

さて、前置きが長くなりましたがイベントレポート始めます。

会場に到着してまず向かったのは「超歌舞伎」。肺腺がんから復帰した中村獅童を見ない訳にはいきません。

「帰ってきたぞー!」の雄叫びに割れんばかりの拍手と歓声。思わず泣きそうになりました。

初音ミクの動きが年々なめらかになっていて、テクノロジーの進化ってすごいんだなと。

そして人気絶好調のポプテピピック。

おそ松からいつの間にか人気がスライドしましたね。深夜天才バカボンに追い抜かれたりするのでしょうか。

コスプレエリアも花盛り。

肌色の多いオネーサンには今年も長蛇の列が出来ていました。

肌色と言えば各社のコンパニオン。

ヲタクだって体育会系だって、おっぱいが大好きなんだ!

他にも笑点の公開収録だったり、

武田鉄矢が水戸黄門の番宣で降臨したり、

ひふみんが登場したりと盛り上がったニコニコ超会議1日目。

ニコニコは好きだけど引きこもりが長くて外が怖い、外に来ていく服がない、ダサいとかキモイとか言われたくない、そんなことに怯えているそこのアナタ。大丈夫です。超会議はヲタの楽園。誰もアナタを否定しません。

勇気を持って京葉線に乗ってみましょう。舞浜でリア充が降りてしまえばこちらのものです。ただし、朝はちゃんとシャワーを浴びて、汗ふきタオルを持って、ニオイ対策はしっかりしていきましょうね。