今年のGW、「外出予定」が巣ごもりを上回る。意識が徐々に変わってきた理由
コロナ禍でのGWも、今年で3年目。第7波への突入が指摘されている今、一昨年、昨年に続き今年も“自粛”をすべきか、それとも今年こそは旅行などをして羽を伸ばしたり実家に帰省したりしてもよいものか、決めかねている人も多いでしょう。ESSEonlineでは、読者241人GWをどう過ごす予定か、アンケートを実施。さて、その結果は――?
今年のGWはどう過ごす?ESSE読者にアンケート
回答を見ると、「おうちで過ごす」(41%)より、「近場へ旅行」(24%)、「帰省」(23%)、「近場にお出かけ」(5%)、「遠方へ旅行」(1%)を合わせたが外出派が53%と過半数を超え、自宅で過ごす人を上回る結果になりました。
Q 今年のGWはどのように過ごす予定ですか?
おうちで過ごす=97人(41%) 近場へ旅行=57人(24%) 帰省=55人(23%) 遠方へ旅行=3人(1%) 近場にお出かけ=11人(5%) 未定=13人(5%) その他=5人(2%) ≪回答者=241人≫この結果から、一昨年、昨年に比べ、自粛傾向は薄らいでいることが分かります。また、「おうちで過ごす」と答えた人の理由を見ても、「おうちで過ごす」=「自粛」とは言いきれないようです。自宅で過ごす理由を見ると、「混んでいるGWを外して、別の週で旅行したいから」(東京都在住・44歳)、「仕事があるから」といった感染対策以外の理由が大半だったのに対し、「コロナの感染が怖いので出かけられない」(福島県在住・36歳)といった感染対策を理由とする“自粛”はごくわずかという結果になりました。
●帰省に対してはまだまだ慎重派も多し
とはいえ帰省に関しては、自粛する人、しない人とで意見が分かれていました。
≪帰省する人≫
「実家の両親が高齢なので、会えるときに会っておきたい」(東京都在住・50歳・帰省)
「2年もご無沙汰していたので、そろそろ会いに」(和歌山県在住・45歳・帰省)
「もうワクチンも打ったし、義実家くらいなら…」(静岡県在住・34歳・帰省)
こうした理由で帰省を決める人がいる一方で、同じく数年間会えない高齢の親がいるにもかかわらず帰省できない人は、さまざまな事情があるようです。
≪帰省しない人≫
「遠方の義実家に2年帰省しておらず、まったく会えていない。そろそろ帰省してもいい頃かと思いきや、感染者数が増えてきたり、地方は東京からの訪問者をいやがるものか? と悩みます…」(東京都在住・40歳・おうちで過ごす)
「実家に帰りたいけど、兄がワクチン反対派のため母もワクチンが打てず、帰省すると感染リスクが高いから」(東京都在住・40歳・おうちで過ごす派)
「田舎の親が感染を心配しているため。田舎の人たちはまだまだ『東京=コロナ』と思っていて、隣の千葉も同じように見られています」(千葉県在住・51歳)
このように、帰省する・しないは、実家の考え方による影響が大きい様子。とくに、感染者の多い都心部在住者が感染者の少ない地方に帰省することに対しては、まだまだハードルが高いことがうかがわれます。
●コロナに罹患して諦め。おうち好きになった人も
一方で、どこにいてどんなに気をつけていようが感染する可能性はあることに気づき、意識が変わってきた人もいます。
「関東から地方に行くのはいやがられると思いましたが、田舎の親戚が2家族、全員感染して大変だったと聞いてどこにいても関係ないのだろうとも思い始めました」(東京都在住・32歳・未定)
「住んでいるのは田舎ですが、今年になってから子どもの保育園で2度の濃厚接触者で1週間の隔離。田舎だからと安心していましたが、どこにいても変わらないと思うように。手洗いうがいマスクをきちんとすれば、という意識に変わってきました」(富山県在住・34歳・近場へ旅行)
「気をつけていたのにコロナ罹患したので半分諦めて、いつもどおり過ごしています」(千葉県在住・33歳・未定)
ほかにも、コロナ禍の3年間で、自粛生活や大型連休の過ごし方についての考え方は、変化が見られました。たとえば、自粛慣れして、すっかり家ごもりが好きになった人。
「自粛に慣れてきて、外出しなくてはという気持ちよりも、おうちでゆっくりと過ごすことに抵抗がなくなりました」(熊本県在住・38歳・おうちで過ごす)
●コロナ禍3年目で外出へ気持ちが向く人も少しずつ増えています
外出へと気持ちが向かう人も増えているのも事実です。
「ヨガや体操教室など出かけるのを極端に控えていましたが、余計に健康を害している気がして、感染対策は行った上で、少しは外出しようかと考えています」(和歌山県在住・45歳・帰省)
「去年までは旅行に行っている人とか信じられないと思っていましたが、今は自粛よりも気をつけながら経済を回すために暮らすべきかなと思うように。同居の家族であれば、注意した上での旅行に行ったり、外食したりは問題ないのでは」(北海道在住・33歳・近場へ旅行)
「そろそろ自粛にも疲れてきたし、コロナと共存していかなければという意識に変化しています」(長崎県在住・42歳・未定)
「ワクチン接種が進み、コロナがどういうものかわかってきたので、感染対策をしながら、少しずつ外に出かけてみようかなと思います」(静岡県在住・34歳・帰省)
「気をつけつつ出かける範囲を広げていきたい気持ちになっています。先が見えない中、子どもはどんどん成長していくので、おうちもお出かけもどちらも含めていろんな経験をさせる機会を少しずつ増やしていきたい」(神奈川県在住・35歳・帰省)
いつまで続くか、まさに先が見えないコロナ禍。その間に親はどんどん老化が進み、子どもも成長していきます。今しかつくれない思い出がある――。感染に気をつけながら外出しようという人の中には、こうした切実な思いがあるのかもしれません。