住宅ローンを組むなら「固定金利」VS「変動金利」どっちがおトク?
大きな買い物である「マイホーム」。低金利の今、住宅ローンを組むなら「固定金利」と「変動金利」ではどちらの方がおトクなのでしょうか? お金のプロに聞きました。
住宅ローンを組むなら「固定金利」VS「変動金利」どっち?
低金利の今、住宅ローンを組むなら金利が低い変動金利がおトク? それとも金利が上がるかもしれないから固定金利を選ぶ方が安心? ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに聞きました。
●固定金利と変動金利の10年後のローン残金の比較
【月返済額】
固定金利:8万8944円
変動金利:8万556円
【10年(120カ月)後のローン残金】
固定金利:2277万833円
変動金利:2216万4493円
→約60万円の差が!
3500万円の物件に頭金500万円を入れて、3000万円の住宅ローンを組んだ場合。固定金利1.3%、変動金利0.7%、返済期間35年として計算。
●今後、金利が上がったとしても金利が低い変動金利でローンを組んだ方がおトク
結論は、ズバリ! 変動金利の方がおトク。金利が固定金利より低いことは、やはり有利です。その理由は、金利が低い=支払う利息が少なくなるので、月返済額に占める元金の割合が大きくなり(※)、元金をどんどん返済できる、つまり、「元金=ローン残金」を早く減らせるからです。
実際、上の例は、変動金利の方が固定金利よりも、月返済額が8388円少ないにもかかわらず、10年後のローン残金は変動金利の方が60万6340円も少なくなっています。
変動金利は、金利が上がるかもしれないという不安から、選択することをためらうかもしれません。しかし、仮に10年後の金利が今の金利(0.7%で計算)の倍以上(1.5%で計算)になったとしても、ローン残金が少なくなっているので、月返済額は固定金利よりも少ない8万8643円。じつは、変動金利は、金利が上がっても月返済額を抑えられるのです。
また、上の例では、変動金利と固定金利との10年間の返済額の差は100万6560円。この100万円を繰り上げ返済に充てればもっとおトクです。
「元利均等返済」の場合