毎日出入りする玄関に、ついものを置いてしまっていませんか? なるべくすっきりとさせたいものですが、住む年数が長くなればなるほど、余計なものを置いてしまいがちです。そこで、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせたという、カナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんに、玄関をすっきりさせるコツを教えてもらいました。

気持ちのいい玄関をつくる片づけのコツ4つ

今回は、玄関をすっきりさせるコツを4つ紹介します。

折り畳み傘は、玄関ではなくクローゼットに収納<筆子さん宅写真>

 

●1.玄関になくてもいいものは全撤去

最初にいちばん大事なことを書きます。玄関になくてもいいものを、すべて取り払ってください。

玄関がごちゃごちゃするのは、ものが多すぎるからです。玄関はスペースが広くないので、余分なものは極力置かないほうがいいのです。玄関に置かないと生活できない、または、著しく生活に支障が出る、そんなものだけを厳選して置きましょう。

これをするだけでかなりすっきりし、今後、散らかりにくくなります。

以下のものは、玄関に置く必要はありません。

・めったに履かない靴

・めったに使わない傘

・使わない靴磨きグッズ(サンプルでもらった靴磨き用のマジッククロスなどがまざっていませんか?)

・なんとなく置いてあるスポーツ用品

・置き場所に困ってゲタ箱に入れてあるガーデニンググッズ

・ほかの部屋にあるべきもの

ほかの部屋にあるべきものは、すべて戻します。

靴や傘は、よく使うものだけを玄関に置き、ほかは処分してください。使わないものは捨てたほうがいいのですが、予備にもっておきたいなら、玄関ではなく、寝室のクローゼットなどにしまっておけばいいでしょう。

もっている傘や靴をすべて玄関につめ込む必要はありません。

私は、折りたたみの傘を1本だけもっていますが、入り口ではなく、廊下のつきあたりのクローゼットの棚に置いています。

 

●2.飾りすぎない

ものを飾りすぎないでください。

風水の影響か、玄関に飾り物やインテリア小物を複数置く人がいます。鏡、観葉植物、招き猫、カエルの置き物など。生花も玄関の飾り物の定番ですね。私の実家の玄関にも、花鉢、置き物、箱庭と、にぎやかに置いてあります。

玄関は、ディスプレイコーナーではありません。玄関が果たすべきもっとも重要な役割は、人や動物、荷物が円滑に出入りできることです。

ものを飾りすぎると、視覚的ノイズになるだけでなく、掃除の手間も増えます。なにか飾らないと気がすまないなら、ポイントを絞って飾りましょう。

●3.ちょい置きをしない

ゲタ箱まわりにものをちょい置きするのはやめましょう。

ちょい置きしやすいものは、郵便物、新聞、雑誌、手袋やマフラー、バッグ、サングラス、日焼け止めなどのコスメ、キーホルダー、子どものおもちゃ、ペットのもの、小物入れ(印鑑が入っていたりする)、携帯電話のチャージャー、虫よけ、虫さされの薬、財布、カギ、といろいろあります。

着ていたジャケット、帽子、外出先からそのまま持ち込んだバッグ、ランドセルなども、玄関先に放置しないように。

しまう場所がはっきりしていると、雑多なものをちょい置きしません。玄関先にたまりがちなものの定位置を決めて、すべてそこに置くようにしてください。

お子さんが、ジャケットやランドセルを玄関先に放り投げるなら、フックなどを用意し、しまいやすい仕組みをつくるといいでしょう。ただし、やたらと収納場所をつくってしまうと逆にものが増えてしまうので、やりすぎに注意してください。

一時的に玄関先に置いてしまったものを、その日のうちに片付ける習慣をつくるのもおすすめです。

 

●4.床やたたきを見せる

玄関の床が見えていると、すっきりするので、極力、たたきや床を見せるようにしてください。

そのために

・たたきにずらずらと靴を並べない

・玄関をあがったところに、スリッパを並べない

・不用な玄関マットは撤去する

・荷物が届いたら、玄関先に置きっぱなしにせず、すぐに開封し、中身を所定の場所に置く。段ボール箱はすぐにつぶして、廃品回収に出せるようスタンバイする(これをその日のうちにやる)

・食料品を買ってきたら、玄関先に置かず、すぐにキッチンに持っていく

・玄関先で靴下やストッキングを脱いでそのままにしない。ランドリーバスケットに入れる

・砂や泥をまめに掃除する

こんなことを心がけるといいでしょう。

玄関を実質、物置きとして使っている人がいますが、ここは、家の外と中をつなぐ重要な場所です。玄関がごちゃごちゃしていると、出がけに家族がものを探すはめになるし、疲れて帰ってきたときに、散らかった玄関を見るとますます疲れます。

自分や家族が自由に軽やかに外の世界と行き来できるよう、玄関はいつもきれいにしておきましょう。