「クラブへの感謝はグラウンドで」 町田の新左SB翁長聖が誓うJ1昇格への全力プレー
【インタビュー】移籍組で唯一のレギュラー入り「あっという間に過ぎた序盤戦」
開幕6試合を終えてJ2リーグ2位の好位置につけるFC町田ゼルビアにおいて、移籍組ながら全試合にスタメン出場しているのがMF翁長聖だ。
3月30日の第7節大宮アルディージャ戦は、2年間を過ごした古巣との一戦。「すごく楽しみな試合」と静かに闘志を燃やしている。
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町田がオフに迎え入れた8人の新加入選手の中で、唯一開幕からレギュラーの座を射止めているのが翁長だ。2017年にJリーグ入り後、V・ファーレン長崎で3年間、大宮で2年間を過ごし、さらなる成長を求めて町田への移籍を決断した。
「少し環境を変えたほうが成長につながるんじゃないかと考えていたタイミングで、町田からお話をいただきました。クラブハウスのこと、J1昇格に向けたこと、これからのビジョンを聞いた時に、このクラブでプレーしたいと思いました」
対戦相手として町田に抱いていた印象は、「すごくアグレッシブで、90分間プレスし続ける、ハードワークのできるチーム」。実際にチームの一員となってみて、イメージどおりだったという。4バックの左サイドバックとして出場し続けた開幕6試合を、翁長は「あっという間に過ぎた序盤戦でした」と振り返る。
「バランスを考えながら、ディフェンスに徹するのが第一の仕事。無失点で終えるのが大事ですけど、速い攻撃は自分にマッチしている気がします。(第3節の)ツエーゲン金沢戦(2-1)で点を取られたところからしっかりゲームをひっくり返して勝ったというのは、チームの自信になりました。(第5節)の東京ヴェルディ戦(1-2)は、負けた時にどう同じ方向を向いて戦えるかという意味では、今後を見据えたうえで大事な1敗目だと思います」
翁長は長崎時代の2018年にJ1で全34試合出場を経験しているが、その後移籍した大宮での2年間で自分を見つめ直す時間があった。
「ありがたいことに1年目、2年目と試合に使っていただいて、そのなかで成長していく部分があったと思います。3年目、4年目、5年目は出場した試合すべてがフルタイム起用ではなかったので、出られない時間が僕を一番成長させてくれました。大宮では、自分よりもレベルの高い選手、ポジションは違えど背中を見てこの人凄いなと思える選手たちと過ごせることによって、試合に出ることだけがすべてじゃないと知れて、すごく濃厚な2年間でした」
J1昇格の目標に向かってさらなる成長を約束
そのなかでも、大宮のキャプテンを務めるMF三門雄大から学ぶものは多かったという。初の古巣対決を迎える3月30日の大宮戦に関しては、「いつもどおりのプレー」で勝利を目指す。
「ミカさん(三門)は背中で語るというか、『この人についていきたい』と思わせてくれる初めての選手でした。僕が言うのはおこがましいですが、ミカさんも気にかけてくれて、いい関係だったのではないかと思います。大宮は初めて移籍したチーム。知ってる選手も多いし、すごく楽しみな試合です。特に(古巣と)気にせず、いつもどおりにプレーすることが、大宮の選手やスタッフに対する一番の恩返し。『絶対に勝ってやるぞ』という気持ちはどのチームと対戦する時も同じです」
プロ6年目、「怪我をしないことが自分の一番の武器」だと語る翁長は、J1昇格の目標を胸に、チームのために死力を尽くす覚悟はできている。
「クロスはもっと磨いて、自分でゴールに向かっていくことも増やして、プレーの幅を広げていきたいです。僕はあまり未来のことは見ていなくて、目の前の試合、そして次の試合を大事にしています。昇格という絶対の目標があるなかで、みんなでそれを達成するために個人がいるチームになりたい。サッカーに集中できる環境を作ってくださっているクラブへの感謝は、僕ら選手はグラウンドでしか返せないので、プレーで見せていくつもりです。サポーターのみなさんは友だちを連れて、たくさんスタジアムに来てください。試合映像の外で踏ん張っている選手がいてこそサッカーが成り立つわけで、そのライブ感をスタジアムで味わっていただけたらもっと楽しくなるだろうし、DAZNでの見方も少し変わると思います」
町田の左サイドで躍動する翁長の姿を、しっかりと目に焼き付けておいて損はないはずだ。
[プロフィール]
翁長聖(おなが・ひじり)/1995年2月23日生まれ、兵庫県出身。帝京第三高―中央大―長崎―大宮―町田。スプリント力や運動量、精度の高いクロスを武器とするダイナミックなサイド職人。マイペースな性格ながら、内には熱い闘志とアグレッシブさを秘め、チームを活性化する。サッカーを始めた頃に憧れていた選手は、元ブラジル代表FWロナウジーニョ。(FOOTBALL ZONE編集部)
