定番アレンジのお団子ヘアですが、自分でやるとうまくできなかったり、すぐに崩れてきてしまったりしませんか?

「お団子ヘアはちょっとしたテクでおしゃれ度が倍増します」と話すのは、女性の髪問題に詳しいヘアライター佐藤友美(さとゆみ)さんと、人気ヘアサロンMINXのディレクター八木花子(八木ちゃん)さん。

今回は、50代の読者をモデルに、おしゃれに見えるお団子ヘアのつくり方を教えてもらいました。


大人女性におすすめな低めのお団子ヘアと高めのお団子ヘア

おしゃれに差がつく!お団子ヘアをマスター



さとゆみ:今日はお団子ヘアのアレンジについて解説していただきます。

八木ちゃん:お団子ヘアって、定番のアレンジなんですけれど、ちょっとしたことでおしゃれに見えたり、疲れて見えたりするんですよね。

さとゆみ:その、ちょっとしたコツを伝授してくださいー! 長さは鎖骨下くらいあれば大丈夫? ロングだけではなく、ミディアムヘアの人でもトライできるんですかね。

八木ちゃん:はい。まず、基本のお団子ヘアのつくり方からマスターしましょう。

●基本のお団子ヘア。最初に巻いておくのがポイント




ビフォアの状態。鎖骨下の長さがあれば、お団子可能!

八木ちゃん:今回のモデルさんのように、ストレートヘアの人が、そのままお団子をつくろうと思うと、結構くずれてきやすいんですよ。ですから、最初に髪の土台づくりをするのがポイントです。

さとゆみ:最初に巻いておくんですね。

(1) アイロンで髪を巻く


髪をまとめる前に、耳よりも下の毛をランダムに巻いておく

八木ちゃん:あとでまとめるので、綺麗に巻かなくても大丈夫です。髪がまとめやすいように、カール感をつける感じで巻いていきましょう。アイロンで巻いたあとは、固めのワックスやバームをしっかり手にのばして、巻いた部分になじませます。

(2) スタイリング剤をなじませる


髪を巻いた部分に、ワックスやバームをなじませる

さとゆみ:スタイリング剤を先につけておくと、まとめたあとに髪がパラパラと落ちてこないのでいいですよね。

八木ちゃん:ゴムを結ぶ位置は、やや低めだと落ち着いてしっとりした雰囲気になります。だいたい、耳たぶの下あたりくらいで結ぶとバランスよく見えますよ。

(3) 髪を耳たぶより下の位置で結ぶ


ゴムを結ぶ位置は、耳たぶよりもちょっと下あたり

さとゆみ:この高さを覚えておいてもらい、実際には、結びながら、髪をひきぬいて輪っかをつくる感じですよね。

(3) 最後のひとくくり部分で、髪を半分引き抜く


ゴムを結びながら、最後を半分引き出した状態でとめる

八木ちゃん:そうです。ゴムの最後のひとくくり部分で、毛束を半分引き抜いたところでとめると、自然とお団子になります。


最後、髪を引き抜いてお団子をつくった状態

さとゆみ:これだけでは寂しいので…

八木ちゃん:このお団子を指で広げるようにして、ボリュームを出します。これでしっかりボリュームが出るのは、先にアイロンで巻いているからなんですよね。

(4) 指でお団子部分を広げる


お団子を指で広げるようにして、ボリューム感を出す

さとゆみ:そして、後頭部のボリュームを出すために、指で後頭部の髪を引き出します。これは、お団子だけではなく、ひとつ結びのときも、重要ですよね。

(5) 後頭部の髪を引き出す


後頭部を指で引き出しふんわりと

八木ちゃん:さらに、落ちてくるえり足の毛があったら、ピンでおさえます。

(6) えり足の毛をピンでおさえる


落ちる毛をピンでおさえる。えり足がすっきり!

八木ちゃん:これで、基本のお団子が完成です。


低めの位置でまとめたお団子は、上品な印象

さとゆみ:品がよくて落ち着いた雰囲気ですよね。

●高い位置で作ったお団子ヘアは華やか!イベントやお呼ばれにピッタリ



八木ちゃん:基本のお団子のつくり方は以上なのですが、実はお団子って、その高さによって、ずいぶん印象が違うんですよね。

さとゆみ:わかります。ちょっと高い位置で作ると、若々しくて華やかな印象になりますよね。

八木ちゃん:ハレの場や、ちょっとしたお呼ばれの日などは、少し高い位置で作ってあげるとぱっと明るい印象になるのでいいと思います。その場合は、最初に結ぶ位置を高くするといいですよ。


高い位置でお団子を作りたい場合、耳の上あたりで髪を結ぶとよい

さとゆみ:つくり方は基本同じですが、位置が違うだけで、ずいぶん雰囲気が変わりますよね。

八木ちゃん:はい。お呼ばれの日だけではなく、タートルネックや、マフラー、ストールなどと合わせる日は、首回りをすっきり出したほうが、もたつかずにおしゃれに見えるので、この高さがおすすめです。


高い位置でお団子を作った状態。首元がすっきりするので、マフラーやストールとの相性も◎

さとゆみ:これからの季節にも大活躍しそうなまとめ髪、ぜひマスターしてください!

<撮影/林絋輝 モデル/赤堀幸子 取材・文/佐藤友美>

●教えてくれた人
【佐藤友美さん】



1976年北海道知床半島生まれ。日本初のヘアライター&エディター。「美容師以上に髪の見せ方を知っている」とプロも認める存在。歯切れのいい解説で、テレビ、ラジオ番組などで活躍。著書に『女の運命は髪で変わる
』(サンマーク出版)、『髪のこと、これで、ぜんぶ。
』(かんき出版)

【八木花子さん】



1979年静岡県藤枝市生まれ。人気ヘアサロンMINX銀座店
の美容師。自宅での手入れが簡単で、個性を引き出すヘアスタイルが得意。悩める大人女性へのアドバイスや提案が適切で、MINXの中でも絶大な人気を誇る。国内外セミナー、TV出演、アート雑誌の連載等活躍は多岐に渡る。