2021年に登場した「iPhone 13 Pro/iPhone 13 Pro Max」のディスプレイはセラミックシールドで覆われており、これはどんなスマートフォンのガラスよりも頑丈です。そんな頑丈なセラミックシールドを備えたiPhone 13 Proでも、端末を保護するためにケースを利用するという人は少なくないはず。個性的なケースをゲットしようと考えたYouTuberのMatty Benedettoさんは、iPhone 13 Pro Max用に「キャンディの射出が可能なケース」を自作しています。

I invented a candy dispensing iPhone Case (iPhone 13 Pro Max!) - YouTube

これまでiPhone 12 Pro Maxを使っていたというBenedettoさんは、端末を落として壊してしまった経験から、完璧なiPhoneケースを設計することに決めます。



というわけで、まずはiPhone 13 Pro Maxの寸法を検索し、3DCGソフトでケースをモデリング。



ケースは3Dプリンターで出力します。ケースの素材にはTPU(熱可塑性ポリウレタン)フィラメントを採用。TPUフィラメントは柔軟性があるため、ケースに採用することでクッション性が高く落下に強いものを作成できるわけです。



出力にはQIDI TECH 3Dプリンター X-maxを使用。



というわけで、オリジナルケースが完成。TPUフィラメントを使用しているので、グニャリと曲げられるくらい柔軟性が高いことがわかります。



手元にあったiPhone 12 Pro Maxに装着してみると、メインカメラの凹凸部分は完ぺきにフィット。



iPhone 13 Pro Maxに合うよう奥行きは少しゆとりがあるよう設計されています。



これだけだとただのiPhoneケースになってしまうので、Benedettoさんはお菓子と……



ピンボールマシンの要素をケースに合体させるアイデアを発案。



そこでピンボールマシン要素をケースと合体させたパーツを3DCGソフトでモデリング。青色部分が射出機で、白色部分がTPUフィラメントで出力したiPhoneケース。メインカメラ下の大きなスペースがキャンディをストックしておく部分で、その右隣には射出機および射出レールが確保されています。



キャンディストックスペースと射出レールはキャンディが1つだけ通れるようになっています。



というわけで、さっそく3Dプリンターで追加のパーツを出力。





出力したパーツは以下の通り。青色のケースが射出機とキャンディストックスペースを合体させたパーツ。



以下は射出機構に使うパーツ。赤色部分がキャンディを弾く射出機の持ち手部分&先端部分。バネが2つ用意されているのは、ケースの内側と外側にバネを配置することで、射出機の持ち手部分がケースの内側に入って取り出せないようになることを防ぐためです。



以下はキャンディストックスペースと射出レール部分の底に敷き、全体に色味の変化をつけるためのパーツ。



というわけで、さっそくパーツに接着剤を塗り……



ペタリ



続いて赤色のパーツに接着剤を塗り……



射出機構も組み立てていきます。



ケースの中に長いバネを入れて……



ケースの外側にも短いバネを装着。



最後は射出機部分とケースを合体させます。



これで完成。



射出機部分が正しく動作することを確認。



持ち手を引っ張っていない状態だと、射出機がキャンディストックスペースと射出レール部分をつなぐ穴をふさぐようになっているため、余計なキャンディを弾き出してしまう心配はありません。



最後のパーツとなるアクリル板はGrowforge製のレーザーカッターでカット。



そして装着。キャンディストックスペースは下部が以下のように凹んでおり……



簡単に取り外し可能です。これによりキャンディの補充がいつでも簡単に可能となるわけ。



というわけで、あとはiPhone 13 Pro Maxを装着するだけでOK。



キャンディ射出可能なiPhoneケースが完成です。



あとはリーズやスキットルズのキャンディを入れて……





射出するだけ。



キャンディが華麗に空を舞います。