24市町にまん延防止「危機感持って」
全国で第5波となる新型コロナウイルスの感染が急拡大するなか、栃木県は県独自の警戒度レベルを最も深刻な「ステージ4」を維持し県版の緊急事態宣言を継続しています。
お盆の時期と重なり、改めて不要不急の外出や大人数で長時間の飲食を控えるよう呼びかけています。
県は12日、栃木県に適用されている新型コロナウイルスに関するまん延防止等重点措置の対象に茂木町を追加することを決め、これで対象区域は那珂川町を除く24の市町となりました。
県内の感染者数増加に歯止めは掛かっておらず、県は独自の警戒度を最も高いステージ4を維持し県版緊急事態宣言を8月いっぱい継続したうえで、お盆を含む夏休みの過ごし方として不要不急の外出や県外への移動を控えること、親族や同窓会で集まって長時間の飲食を控えること、そして感染防止対策を徹底してほしいと強く呼びかけています。
県内の感染状況は県の警戒度レベルを判断する7つの指標のうち重症病床使用率を除く6つの指標で警戒度レベルが最も高い県版ステージ4の範囲に入っています。
入院率は20%を下回って推移し、入院している人は5人に1人以下となっていて、陽性者の入院が困難になりつつあります。
12日現在の療養者は1500人を超えて過去最多、そのうち千人以上が自宅療養者数と入院調整中で医療崩壊が間近に迫った状況に陥っています。
感染力が強いとされる変異ウイルス・デルタ株をターゲットにしたスクリーニング検査の結果について陽性率が直近で8割程度となったことから県はほぼ置き換わったと判断し、クラスターの発生や感染が急拡大した要因としています。
そして今年1月の第3波と現在の第5波における重症者の年齢構成を比較すると現在は8割以上が65歳未満となっていて若い世代の割合が大幅に増えました。
ワクチンを接種した後でも陽性となる人が一部確認されていることから県は「ワクチンを接種した後も感染防止対策を引き続き徹底してほしい」と注意を呼びかけています。