自宅療養者が急増 課題は健康状態の把握
栃木県内では7月下旬から感染者が急増し、医療体制がひっ迫しつつあります。これに伴って増加している自宅療養について県の担当者に話を聞きました。
栃木県新型コロナ対策推進担当 長谷川寛和さん:「本来なら入院したい人もできなくなってきている。7月28日ごろから自宅療養者が100人を超え、8月になり700人を超えている」
県はこれまで陽性が判明した人は症状ごとに医療機関や宿泊療養施設で受け入れてきました。
しかし、感染者の急増に伴って10日現在の入院患者は療養者全体のおよそ19%にとどまり、10%ほどが宿泊療養、13%の人が入院調整中、残る58%が自宅療養を余儀なくされている状態です。
長谷川寛和さん:「確保病床数は448床あるが、感染者の増加に伴いひっ迫している。軽症・無症状の人は自宅療養をしてもらっている」
医師の目が届かない自宅療養には容態急変への対応など懸念もあるため、県は十分な健康管理ができる体制の構築を急いでいます。
長谷川寛和さん:「毎日、自宅療養者の健康観察を行っている。その体制強化に向けても動いている。自宅への往診も検討している」
一方で、このまま感染者の増加が続けば、マンパワー不足によって患者一人一人のケアが手薄になってしまう心配もあります。
県は県民への感染対策に加えて自宅療養をする人に対し、さらに感染者が増えることのないよう、家庭内感染の防止を呼びかけています。
長谷川寛和さん:「トイレや風呂など共用部の清掃、消毒、換気を行ってもらう。食器やリネン類も本人専用のものを用意し生活空間を分けて感染拡大防止に努めてほしい」