昨季セリエA13位でフィニッシュし、今夏では就任からわずか23日でガットゥーゾ監督が退任となったことで話題となった、ACフィオレンティーナがこの夏最初の大型補強を行った。以前より退団が指摘されていたニコラス・ゴンザレスを5年契約で迎え入れている。これにより23歳のアルゼンチン代表FWは3年間に及んだVfBシュトゥットガルトより時代に幕を下ろしてイタリアへ。一方で昨夏にも移籍先として浮上していたプレミアリーグより、今夏はブライトンからの関心も寄せられていたところだった。

 なお2018年にアルヘンティノス・ジュニアーズから移籍金850万ユーロを投じて獲得していたシュトゥットガルトは、2024年まで契約を残していた同選手の移籍により、基本移籍金2300万ユーロに加え、成果に応じて最大400万ユーロのボーナスも手にすることが可能となった模様。ただしそのうち170万ユーロはアルヘンティノス・ジュニアーズへと渡り、シュトゥットガルトも次回の売却時には利益を得ることが可能。

 スウェン・ミスリンタトSDはクラブ公式にて「ニコはシュトゥットガルトでアルゼンチン代表となった」と述べ、「彼にとってもクラブにとっても栄誉であり、シュトゥットガルトという場所が高みを目指す選手にとって良い場所であるという証明でもある」と胸を張り、「徐々に他クラブからの関心を集め、今回フィオレンティーナへの移籍を明確に希望した。彼の不在は痛いが、コロナ禍において財務要因の重要性はご存知のとおりだよ」と語っている。

 ゴンザレスはブンデス1部通算45試合に出場8得点をマークしており、1部昇格となった今季は負傷や病気などの影響によリーグ戦15試合に出場、6得点にとどまっていたが、ただ契約を2024年まで残していたことも相まって、今回のような高額な移籍金になった。シュトゥットガルトにとってはこの夏、ボルシア・ドルトムントへと移籍したグレゴール・コーベルに続き、大きな移籍金を手にすることに成功している。