シャリ、ガリと呼ぶのはなぜ?鮨マニアと学ぶ、人に話したくなる「寿司の豆知識」
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macaroni編集部 トレンド担当ディレクター / もちこ
編集部きっての鮨マニア。大手回転寿司チェーンから都内高級店まで、週3回は寿司を食す。家でも握りの研究を欠かさず、My寿司下駄を持っている。インスタでは都内近郊のグルメを日々紹介中!
鮨マニアが伝える。思わず話したくなる豆知識
こんにちは!キャッチフレーズは「寝ても覚めても、寿司が食べたい」。自他ともに認める、macaroni編集部を代表する鮨マニアのもちこです。
いきなりですが、寿司は好きですか?そうですよね、好きですよね。
わたしも寿司が大好き、その愛は人一倍強い自信があります。ただ……知識としてはそこまでありません。これは困った。マニアだなんて言っておいてお恥ずかしいかぎり。
そこで思い立った、“真の鮨マニアになるべく学んでいく企画” 。この記事では、むずかしいことはなしで、明日だれかに話したくなる豆知識をお届けします。
※情報提供:全国すし商生活衛生同業組合連合会
知らずに使ってた。「シャリ」は仏教用語!
寿司といえば重要なのが、シャリ。最近では通常の “白シャリ” と赤酢を使った “赤シャリ” を使いわける店や、タネなしのシャリ単体で提供する店も増えてきています。鮨マニアには「寿司の醍醐味はタネではなくシャリ」という人も多いんですよね。
でも、そもそもなんでシャリっていうんだ……? 何の疑問も持っていなかったけれど、銀シャリもそう。
シャリ=お釈迦様の遺骨?
調べてみたら(※)、なんとシャリの意味はお釈迦様の遺骨(!?)に関係していました!お釈迦様の遺骨をあらわす「仏舎利(ぶっしゃり)」が由来で、その細かく砕かれた白い遺骨が米粒に似ているからだそう。
ひえええ、ちょっとひるみました。でもたしかに私から見れば、シャリ=お釈迦様の遺骨、それに値する尊さがあります。シャリがツヤツヤと輝く姿は、いつ見ても神々しい……。
単純すぎる!なぜ「しょうが」じゃなくて「ガリ」?
口の中をさっぱりさせてくれる名脇役、ガリ。薄切りや角切り、甘めや酸っぱめなど、店によって意外に個性があります。
料理名としては「しょうがの甘酢漬け」ですが、なぜガリ? 理由は単純明快でした。
噛むとガリガリするから。もしくはしょうがを削るときにガリガリと音がすることから。
これを人に話しても「あっそ」って言われる覚悟はしておいてください(笑)
寿司屋の調理場は「つけ場」といいます
寿司屋における調理場は「つけ場」といいます。たしかに厨房でもないし、もちろんキッチンともいいませんね。(「そもそも寿司屋の調理場の話なんてしないよ」なんて言わないでください)
これは冷蔵庫のなかった時代、保存力を高めるために醤油や塩に漬けることが多かったから。「寿司を作る」とはいわず、「漬ける」といったそうです。
なかなか使う機会はないかもしれないですが、知っておくと玄人ぶれるかも?「おっ、きれいなつけ場ですね」とか言ってみるとか(笑)
「あがりください」はお客さんが使う言葉ではない
お茶を意味する「あがり」。言ったことのある人も多いと思いますが、じつはこれはお店側が使う言葉。職人が「お客さんにお茶を出して」と伝えるための隠語でした。
でもなんで「お茶」といわないんだろう。これには花魁・花柳界(日本舞踊の流派)が関係しています。お客さんがおらず暇な芸妓さんの状態を「お茶を引く」といい、お茶自体縁起の悪い言葉とされていたよう。
逆にあがりは売れっ子芸妓に使うことから、縁起担ぎとしてそう呼ばれるようになりました。
“おあいそ” は「もう二度と来ないよ」の意味?
ほかにもお会計時の「おあいそ」も、本来は店側が使う言葉。「お会計のことを申し上げるなんて愛想のないことですが……」という意味をあらわすといいます(※諸説あり)。
代金を次回にまとめて払う “ツケ文化” が主流であった昔は、お会計をすると「もうこの店には二度と来ないよ」という意味にもなったそう。
現代ではどちらも浸透していますが、本来は間違った使い方。覚えておくといいでしょう!
まだまだ奥が深い寿司の世界
さすがは日本文化のひとつである「寿司」。調べれば調べるほど、まったく知らなかった歴史がありました。まだまだ紹介しきれていない豆知識がたくさん。今回の記事は、なじみ深いテーマをもとに選抜しましたが、徐々にお伝えしていきたいと思います。
家族や友だちと寿司を食べるときに、ぜひ話の “ネタ” にしてみてください。
寿司だけに。
では、おあとがよろしいようで……。