世界遺産の日光の社寺では例年5月17日から春の行事が行われます。

日光山輪王寺では天下泰平などを願う「延年の舞」が奉納されました。

新緑の季節を迎え例年、多くの観光客が訪れますが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、今年も見物客を入れずに行われました。

僧侶たちが「延年頌(えんねんじゅ)」と呼ばれる声明(しょうみょう)を唱える中、赤い直垂(ひたたれ)に白の大口袴(おおぐちばかま)を身に着け、白い袈裟で頭を包んだ独特の出で立ちの2人が舞を奉納します。

「延年の舞」は現在の栃木市岩舟町出身の僧侶、慈覚大師 円仁が今から千年以上前に唐の国から伝えたとされています。

天下泰平などを願い神仏に奉納される舞で、毎年5月17日から始まる日光東照宮の例大祭に合わせて行われます。

日光東照宮の春の例大祭は去年に引き続き祈願祭のみが行われ、流鏑馬と千人武者行列は中止となっています。

2人の僧侶はお経のリズムに合わせない独特の舞を披露していました。