FFスポーツカーの王道! 小型軽量ボディに高性能エンジンを手に入れたホンダ2代目「CR-X」とは

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シビックの兄弟車のとして登場したCR-X

 初代ホンダ「バラードスポーツCR-X」は、1987年に「シビック」の兄弟車「バラード」の派生モデルとして、誕生。CR-Xの車名の由来はCar Renaissanceに未知数のXを組みあわせた造語です。

 ベースとなる2代目バラードは、シビックのような固定式のヘッドライトではなく、特徴的なセミリトラクタブルヘッドライト(ヘッドライトは固定で上まぶたが開くタイプ)を採用して、シビックとの差別化をはかっていました。

ハイパワーなFFスポーツカーとして一時代を築いた2代目「CR-X」を振り返る

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 そのため、バラードスポーツCR-Xも同様にセミリトラクタブルヘッドライトを採用し、個性的なフロントフェイスを演出。(ただし、後期では固定式のヘッドライトに変更されました)

 FFライトウエイトスポーツという新ジャンルを創造するモデルとして投入されたバラードスポーツCR-Xは、後席の居住性や荷室の積載性を割り切り、テールエンドを断ち切ったようなファストバッククーペボディスタイルが特徴的でした。

 そして、初代のコンセプトを引き継いだ2代目は、1987年に初代の正常進化という形で登場。なお、バラードが廃止されたことから、車名はホンダ「CR-X」に改められました。

 ボディサイズは、全長3755mm×全幅1675mm×全高1270mmとなり、先代より低く幅広なスタイル、そして各部のパーツのフラッシュサーフェース化が施され、さらにスタイリッシュに仕上げられました。

 初代「インサイト」や「CR-Z」、2代目以降の「プリウス」のリアゲートの後端に装着されているエクストラウインドウは、2代目CR-Xにいち早く採用。

 このトランクルームが透けて見えるエクストラウインドウも、「サイバースポーツ」というキャッチフレーズが使われていたCR-Xの先進性を感じさせる特徴のひとつとなっていました。

 エンジンはSOHCながら1気筒あたり4バルブを採用した1.5リッター直列4気筒ツインキャブ仕様105馬力(MT)/100馬力(AT)と、1.6リッター直列4気筒DOHCの130馬力(Si)が用意され、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。

 足まわりは4輪ダブルウイッシュボーンへと進化し、優れた路面追従性を発揮することで、高い運動性能を実現しました。

 よりパワフルになったCR-Xですが、後にさらなるパワーアップを果たし、FFスポーツカーとしての地位を盤石なものへとすることになります。

リッター100馬力を発生するVTECエンジンを搭載

 2代目CR-Xの大きな転換期となったのは1989年9月のマイナーチェンジで、先行して「インテグラ」に初採用されたVTEC(可変バルブタイミング&リフト機構)エンジンを搭載したグレードの「SiR」が登場しました。

自然吸気最強のエンジンを搭載した「CR-X SiR」

 このVTECが搭載された1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンは160馬力を発揮。自然吸気エンジンでリッターあたり100馬力を達成したことで、CR-Xの走行性能は一気に高まります。

 また、CR-Xは1トンを切る(装備による)軽量ボディと相まって、まさにFFライトウエイトスポーツを極める走りを楽しめるモデルに仕上げられていました。

 SiRとSiは外観も若干異なり、ボンネットのパワーバルジがあるSiに対して、SiRはSOHC車と同様の凹凸が少ない形状となり、スマートな印象です。

 シビックとは異なる生粋のスポーツカーとして人気だった2代目CR-Xは、1992年3月に3代目となる「CR-Xデルソル」にバトンを渡し、販売を終了しました。

 なお、2代目の累計の登録台数は7万台を超え、CR-X史上最大のヒットモデルとなりました。

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 2代目CR-Xはパーソナルなスポーツカーとして一世を風靡しましたが、惜しまれつつ姿を消しました。

 2000年代以降はニーズの低下から次々と小型の2ドア/3ドアクーペが消え、今後も復活することは難しいでしょう。

 CR-Xのような軽量コンパクトなスポーツカーは世界的にも数が少なく、今では本当に貴重な存在です。