大根を煮ると透明になるのはなぜ? 専門家に理由を聞いてみた
[となりのテレ金ちゃん−テレビ金沢]2020年10月20日放送の「なぞの細道」のコーナーでは、大根の不思議について調べていました。
生の大根って白い色ですが、煮ると透き通ったような色になりますよね。一体どうしてなのでしょうか?
言われてみたら、どうして?(画像はイメージ)
実は煮る前の大根も...
金沢市内にあるおでん屋さんでは、大根に色をつけたくないので、しょうゆを使わず、出汁とみりん、塩だけで煮物を作っているそう。
醤油を入れると透明さが失われて、みずみずしく見えないので、あえて見た目にこだわり塩を使用しているそうです。
もともと白い色のはずの大根ですが、煮ることでどうして透き通った色になるのでしょうか?
番組が石川県立大学の教授に話を聞くと、実は煮る前の大根も、ほとんど透明らしいということが分かりました。
実際、顕微鏡で大根を見てみると、細胞と細胞の間に空気の層がたくさんありました。細胞はほとんど水で、その間に空気があります。
この空気と水の乱反射で白く見えるのだそうです。大根は細胞一つ一つが大きく、空気の層が多いためこのような現象がおきるのです。
煮ると空気の層に水が入るので、もともとの透明の色になっていくそうです。
同じ野菜のにんじんは、隙間の空気層がほとんどなく、かつ細胞にベータカロチンのオレンジ色の色素が入っているため、オレンジに見えます。
そして空気層がないので煮ても見た目の色は変化しません。
大根は白色という常識が覆される結果でしたね。
(ライター:りえ160)