セレッソ大阪のロティーナ監督【写真:高橋学】

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C大阪を率いるロティーナ監督、日本文化に言及 「他人に迷惑をかけず、何事にも敬意」

 J1セレッソ大阪を率いるスペインの智将ロティーナは今季で来日4年目を迎えているなか、世界中で蔓延する新型コロナウイルスの状況に触れて「人口1億2600万人の国で、500人の死者しかいない」と驚きを露わにしている。

 スペインメディア「Deia」が報じた。

 ロティーナ監督は2017年からJ2東京ヴェルディで2年間指揮を執り、自身初となるJ1での采配となった昨季はC大阪をリーグ5位に導いた。Jリーグで4シーズン目の今季は開幕戦後に新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断している。

「街には行かず、カフェにも行っていない。スーパーマーケットだけは4日おきに行っている。1日約2時間、誰とも話さずに朝12キロ歩く。それ以降は家にいて、ビデオ会議などでクラブのスタッフやメンバーとやり取りしているよ」

 そう語るロティーナ監督は、世界中で拡大する新型コロナウイルスについて言及。母国スペインは人口4694万人のなか、感染者24万7000人、死亡者2万5200人と甚大な被害が及んでいる(worldometers集計/4日20時時点)。欧米に比べて感染拡大のペースを抑えている日本に関して、ロティーナ監督は「人口1億2600万人の国で死亡者500人という事実が示すように、日本のすべての習慣が直面している危機の克服に役立っている」と率直な思いを口にしている。

「日本に来て4年目になるが、他人に迷惑をかけず、何事にも敬意を払う文化を知っている。健康面で言えば、誰もが家にマスクを置いていて、男性も含めて手をきれいにするためのものを持ち歩いていたりする。誰かに紹介された時には、敬意を表して頭を下げ、握手をする人はそこまで多くはない」

 日本の文化を形作る複合的な要因が、新型コロナウイルスの対策につながっていると主張するロティーナ監督。先の見えない日々のなか、改めて異文化について思考を深めているようだ。(Football ZONE web編集部)