映画『パラサイト 半地下の家族』舞台挨拶イベントが27日、都内・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホが登壇。サプライズで、俳優の吉沢亮が花束を持って駆けつけた。

第72回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドールを受賞した本作。全員失業中、“半地下”住宅で暮らす貧しいキム一家。長男ギウは、ひょんなことから“高台の豪邸”で暮らすIT企業の社長・パク氏の家へ家庭教師の面接を受けに行くことになる。思いがけず、高給の就職先を見つけた兄に続き、妹ギジョンも足を踏み入れるが…。相反する2つの家族の出会いは、次第に想像を遥かに超える物語へと加速していく。

2020年1月10日(金)の全国公開に先駆け、12月27日(金)より東京・TOHOシネマズ日比谷、大阪・TOHOシネマズ梅田にて先行公開となった本作。ポン・ジュノ監督&ソン・ガンホが来日して揃ったのは、『グエムル -漢江の怪物-』以来13年ぶり。大歓声で迎えられる中、ポン・ジュノ監督は「まだ映画を観ていない方がたくさんいらっしゃるので、後半の展開については絶対にお話しないでください。お願いします!」と言及した。

ポン・ジュノ監督からオファーを受けた際のエピソードを聞かれたソン・ガンホは「ポン・ジュノ監督は全てシナリオを書き終えてから俳優に渡す方ではない。今作に関しても、4年前からイメージに対しての説明がありました。例えば、酔っ払いが立ちションをするんだけれども、それが窓を伝ってダラダラと壁伝いに降りてくる。そういう『半地下に住んでいる家族の話だ』というのを覚えています」とコメント。

続けて、「2回目に会った時は、その貧しい家族が一人ずつお金持ちの家に入っていく、というのを聞かされました。私は裕福な家族で社長の役だと思っていました。蓋を開けてみたら、半地下に連れて行かれるとは夢にも思っていませんでした(笑)」とハニカミ。

第92回アカデミー賞の最有力としても話題の本作。ポン・ジュノ監督は「今年のトロント国際映画祭で是枝裕和監督とお会いしました。昨年、是枝監督がパルムドールに輝いた後、オスカーにノミネートされた。いま私が歩んでいるコースと、全く同じプロセスをたどっています。(是枝監督から)『今年1年、きっと忙しくなると思うよ。頑張ってね!』とコメントを頂いて、とても嬉しかった」と明かす。「もしオスカーにノミネートされたあかつきには、また映画をご覧になってください」とファンにアピールしていた。

イベントには、ポン・ジュノ監督ファンである吉沢亮が観客にサプライズでステージに登場。『母なる証明』をベストムービーの一本として挙げ、自身のカレンダーで同作にインスパイアされた写真を撮り下ろして収録するほどの、ポン・ジュノ監督ファンである吉沢。本作のためにポートレート写真を撮影したり、先日公開されたコメント映像では「作りが凄い」「他の作品を観なくてもいいぐらい、この作品だけは外さず映画館で絶対に観るべき」と絶賛している。

吉沢は、ポン・ジュノ監督とソン・ガンホに花束をプレゼントし「緊張しすぎて、上手く喋れる気がしない(笑)昔から観させていただいている方々なので、嬉しいです!」と対面に喜び。

本作を鑑賞して「純粋に『すげーっ』てなった。ここ何年かで観た作品の中でも一番の圧倒的エンタメ感というか。笑いもあるし涙もある、ホラーだったりサスペンス、いろんな要素が入っているんですが一切邪魔をせず完璧に融合されている。韓国の格差社会が根底にあったり…絶対に観るべき映画だなと。映画館であまり映画を観ない方々にこそ、こんなエンタメ作品があるんだと、たくさんの方に観ていただきたいですね」と興奮しきりに話した。

ポン・ジュノ監督は、吉沢を見て「ご自身がイケメンだと気づいたのは何歳の時でしたか?本当にかっこいいですね!」と質問。吉沢は「小学校5年生の時ですかね(笑)」とハニカミながら答えると、ポン・ジュノ監督は「4年生の時までにどうして気づかなかったんでしょうか(笑)」とツッコミ、笑いをさらっていた。

また、ポン・ジュノ監督は吉沢が出演した『リバーズ・エッジ』を鑑賞したことがあるようで「行定勲監督とは親しくさせていただいていて、(吉沢が)『リバーズ・エッジ』で素敵な青春の姿を演じられているなと思いました」と絶賛。吉沢は「嬉しいですね!本当に、こんな場所に僕がいるのがおこがましいと思うくらいのすごい人たち。そんなすごい人たちに観てもらっていたんだと思うと、すごく不思議な気持ちです」とコメント。MCから「いつかご一緒とか…?」と聞かれると、吉沢は「いや〜〜〜〜…お願いします!そんな夢のような日が来ると嬉しいです」と笑顔を浮かべていた。

映画『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

(C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

映画ランドNEWS - 映画を観に行くなら映画ランド