神奈川・JR川崎駅東口の近くにある「川崎モアーズ」。どこにでもある商業施設かと思いきや、ここにはギネス認定されたエスカレーターがある。

「プチカレーター」と呼ばれ、なんでも短すぎるという。筆者が現地に行ってみると――。


川崎モアーズの「プチカレーター」(2019年7月26日、Jタウンネット撮影)

わずか5段。これだけなら階段の方がいっそ早い気がするが、なぜこんなものが設置されているのか。

地下通路と地下2階の中間を補う

川崎モアーズの公式サイトにも専用の紹介ページがあるなど施設の名物(?)と化しているプチカレーター。実際に現地に行ってみると、地下2階が食料品を扱っている売り場のせいか、何食わぬ顔でプチカレーターを使う人しかいない。

公式サイトによると、プチカレーターの高さは83.4センチ。所要時間は5秒だそうだ。ギネスワールドレコーズのデータベースで検索すると、確かに「Shortest Escalator」の項目に登録されている(2019年7月30日現在)。


プチカレーターのある場所

プチカレーターは地下2階の売り場と、「アゼリア」という名前の地下街を結ぶ。現地に行って初めて知ったが、5段ある階段を上った踊り場の先にある。これならわざわざエスカレーターにする必要がないような気がする。

川崎区の公式サイトによると、当初は地下街と川崎モアーズを結ぶ下りだけのエスカレーターを設置しようとしたが、工事着工後に床下に1本の太いはりが通っているのが判明。工事断念も考えられたものの、来店者へのサービスのために途中までの短いエスカレーターを作ることになったそうだ。


案内図

近くにあった案内図に目をやると、ちゃんと階段とプチカレーターで分けられている。ただ、この案内を見る限りもうちょっと長さがあるように感じてしまうのはなぜだろう。


上から撮影

実際に使ったが、わずか数秒で終わってしまった。早すぎる。階段のあとに使うせいか、ちょっと楽に感じる。

自分の歩く速度より遅くてイライラするため、普段はあまりエスカレーターを使わない筆者。これは早く感じるせいか、ストレスフリーに思える。

しばらく滞在すると短さにも慣れてくるが、となりにある地下1階に向かうエスカレーターと比較すると、その差は歴然。普通のエスカレーターが長すぎて気持ち悪く見えてくる。


左がプチカレーター、右が普通のエスカレーター

見ているだけでも面白いプチカレーター。何かの機会で訪れた際、一度は試してみるのも良いだろう。