制服スカート姿で学校の創立記念イベントに参加した板橋高校の男子生徒ら

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(新北 22日 中央社)北部・新北市の板橋高級中学(高校)はこのほど、男子生徒にも制服スカートの着用を認めた。学校側は、男女平等の教育環境を整えるためだとしている。教育部(教育省)は22日、学校側の決定に好意的な見方を示した。男子生徒へのスカート着用許可は台湾の高校では初だとみられている。

学校によれば、6月末の校務会議で生徒の服装に関する規則の緩和を決めた。従来は男性は紺の長ズボン、女性は紺のスカートまたは長ズボンを着用と定められていたが、新たな規則では男女の区別が取り払われ、男女一律で「青か黒を中心にした無地の制服ズボンまたはスカート」と規定された。

同校では今年5月、ジェンダーに対する固定観念を打ち破ろうと、生徒会が創立記念イベントで「男子スカートウイーク」のイベントを企画。一部の男子生徒や卒業生がスカート姿で校内を歩いた。この取り組みには当時賛否両論が巻き起こり、蔡英文総統は「スコットランド人もスカートを履くのではないのですか」と多様性に寛容な態度を持つよう社会に呼び掛けていた。

学校の担当者は22日、中央社の取材に対し、同校は生徒の自主性を尊重し、新規則は男子生徒のスカート着用を奨励するものではないと説明。新規則は8月末に始まる新学期から適用されるという。

教育部学生事務及び特殊教育司の鄭乃文司長は同日、同校が校務会議によって服装規則の緩和を決め、ジェンダーに対する固定観念を打破したことを好意的に捉えるとし、学生の選択を尊重すると述べた。

(王鴻国、許秩維/編集:名切千絵)