auユーザー以外も狙う、KDDI「キャリアフリー戦略」の勝算
スマホ入り口
KDDIは2月、スマートフォンを入り口に、保険や貯金、送金、ローンなどさまざまな金融商品を提供する「スマートマネー構想」を発表した。これまでバラバラで展開してきた金融サービスを、スマホアプリケーション(応用ソフト)「au WALLET」で、ワンストップで提供。使い勝手をよくして、利用者を拡大する狙いだ。こうしたスマートマネー構想を推し進めるため、au WALLETやポイントといったサービスをau顧客以外にも開放するキャリアフリー化を決めた。
ただ、KDDIが次の事業の柱に育てたいのは金融事業。中でも4月に始める2次元コード「QRコード」を使った独自の決済サービス「auペイ」に注力している。
キャリアフリー
自社の回線契約者に限定して閉じたサービスを提供していれば、「(決済などの)加盟店からは『auユーザーだけなの?』という話が当然出てくる」(高橋誠社長)。多くの人に使ってもらい金融サービスを軌道に乗せるには、キャリアフリー化は避けて通れなかった。
一方、NTTドコモは13年、ドコモの各種サービスを利用する際に必要なドコモID(現在のdアカウント)を、回線契約の有無にかかわらず使えるキャリアフリーへの切り替えに着手。ドコモ以外のユーザーにもdアカウントを発行してもらい、ポイントや決済などのサービスを使えるようにした。現在dポイントの会員数は6900万人を超え、後塵(こうじん)を拝している。
競争力発揮
KDDIがこれまでau顧客に閉じたサービスを中心に提供してきたことは一種の囲い込みとして機能していた面もある。このためキャリアフリーを本格化することは、巨大な顧客基盤を抱える楽天やLINEといった大手ITもライバルとなる。そこでいかに自社の競争力を発揮できるかどうかが今後の成長のカギをにぎる。
(文=大城蕗子)
