画像提供:横浜トリエンナーレ組織委員会

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 最近のサッカーゲームといえば、もっぱらテレビやゲーム機の画面の中でやるのが普通。でも、私たちが子どもの頃って、まだ、机の上でガチャガチャと、棒を引いたり回したりしてませんでした? ハッスルしすぎて、ボールがどこか飛んで行っちゃうこともしばしば・・・。そんな懐かしのテーブルサッカーが今、横浜に登場しているんです。ただ、昔のボードゲームとは比べ物にならないくらいビッグですけどね!

 そんな巨大テーブルサッカーが登場しているのは、横浜市の山下埠頭で開催されている、現代美術の祭典「横浜トリエンナーレ2005」の会場。その大きさには、とにかくビックリ! 身長90センチの繊維強化プラスチックでできた選手を鉄パイプで操作。幅5.5メートル、長さ約8.5メートルのフィールド内では、迫力満点の鋭い縦突進や華麗なパス回しが繰り広げられる。その周りだけ、美術展の会場とは思えないような賑わいよう。

 実は、このサッカーゲーム、れっきとした芸術作品。選手の人形をアーティストユニット・KOSUGE、グラウンドを建築家ユニット・アトリエワンが制作したコラボレーション作品になっている。グラウンドを俯瞰し、手先で操作していた従来のボードゲームと異なり、プレイヤーは全身を動かしてゲームを行わなくてはならず、観念的動作と身体的動作のスケールの差を体感することができる。

 「このパイプを回すのに結構、力がいるんです。始めは子どもたちが遊ぶのに手を貸していたお父さんたちが、だんだん夢中になってしまって、最後には自分が楽しんでいるなんていう光景がよく見られますよ。知らない人同士が自由に遊べるので、ちょっとした交流の場になっているようです」(横浜トリエンナーレ担当者)

 このサッカーゲームは12月18日までの会期中、来場者なら誰でも自由に遊ぶことができる。この機会にぜひ、懐かしいけど新しい巨大テーブルサッカーを体験してみて!(石橋夏江/verb)