史上最年少で世界選手権チャンピオンとなったダリア・ビロディド【写真:Getty Images】

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目下30連勝、史上最年少女王ビロディドの圧勝Vに賛辞「非常に規格外なこと」

 柔道の世界選手権(アゼルバイジャン)第1日は20日、女子48キロ級決勝でダリア・ビロディド(ウクライナ)が渡名喜風南(パーク24)に一本勝ちで初優勝。17歳345日は史上最年少Vの快挙となった。一躍、柔道界に現れたニューヒロインに対し、男子の元世界王者は「非常に規格外」「東京五輪でも間違いなく有力候補だ」と絶賛している。国際柔道連盟公式サイトが伝えている。

 文句なしの強さで新女王の座を射止めた。開始2分過ぎ。ビロディドは渡名喜の一瞬の隙を突き、大内刈りで一本勝ち。優勝を決めると、目に涙を浮かべながら、コーチである母のもとに駆け寄り、熱く抱擁を交わした。田村(現姓・谷)亮子を抜く史上最年少世界女王の誕生。歴史的瞬間となった。

 現在、世界ランク3位のビロディドはウクライナ出身の17歳。強さも去ることながら美貌で話題を呼び、7月に公開した女優のようにカメラ目線を決める“奇跡の1枚”は、海外ファンから「可愛すぎる」の大合唱となり、「愛らしい」「ビューティー」「ゴージャス」「とても美しい」「素晴らしい写真」「魅力的」「あなたは普通にモデルだ」など海外ファンを虜にしていた。

 そんな強く美しい17歳の新女王を男子の元世界女王も絶賛している。国際柔道連盟公式サイトは91年世界選手権78キロ級王者のダニエル・ラスカウ氏(ドイツ)の解説記事を展開。強さをひも解いている。

東京五輪金メダルの期待「今後も彼女の活躍を長きに渡って目撃するのは明らか」

 今大会について「女子48キロ級においては、今年無敗であり世界有数の選手であることをこれまでも証明してきた若きダリア・ビロディドに注目が注がれていたが、彼女がその期待を裏切ることはなかった」と振り返った上で、ラスカウ氏は今後の可能性についても言及している。

「彼女は大会を通じて終始万全だったが、これは非常に規格外なことである。長い手足からパワフルかつ的確な足技を繰り出していた。また三角絞めも高身長を生かした効果的なものだった。今大会で世界チャンピオンに輝いたが、我々は今後も彼女の活躍を長きに渡って目撃していくのは明らかだろう。東京五輪でも間違いなく有力候補だ」

 東京五輪でも金メダル候補に挙げ、さらに「身体面以外でも、ビロディドはメンタルの強さ、戦術的な駆け引きで誰よりも優れていた。5戦のうち3戦で1本勝ち、2戦は技ありで勝利。彼女は躊躇なく完璧に状況を支配していたと言える」と圧倒的な戦いぶりを高く評価していた。

 目下30連勝で今年無敗。文句ない戦いで世界女王に上り詰めた。2年後に行われる東京五輪でも日本勢の強力なライバルとなるのは間違いない。美貌とともに、その強さが注目を集めることになりそうだ。(THE ANSWER編集部)