By distan bach

Appleにとって今やiPhoneが同社最大の収入源であることは疑いの余地がなく、同社の時価総額を1兆ドル目前にまで押し上げて世界で最も価値の高い企業へと成長させた原動力となっています。そんなiPhoneの影に隠れてあまり目立たないのですが、実は同社のサービス部門、中でも「App Store」が大きな収益の柱として成長を続けてきています。

• Chart: Apple's Services Segment Is a Beast of Its Own | Statista

https://www.statista.com/chart/14629/apple-services-revenue/

Appleの売上は年々増加の一途をたどっています。四半期ごとの売上高をグラフにするとこんな感じで、縦軸は「億ドル」を示しています。四半期ごとに上下を繰り返しながら全体的に右肩上がりで売上を伸ばしており、iPhone Xが発表された直後の2018年第1四半期は企業全体の売上が900億ドル(約10兆円)に届こうとしていたことがわかります。



そして、世界最大クラスの統計ポータルであるStatistaが公開した以下のグラフは、Appleの中でもサービス部門の売上を示したもの。2013年第1四半期には37億ドル(当時のレートで約3300億円)だった売上は、2018年第2四半期には92億ドル(約1兆円)へと大きく成長を遂げています。



同時期の企業全体の売上は611億ドル(約6800億円)となっており、サービス部門が全体に占める割合は約15%です。



この「サービス部門の売上」は、「デジタルコンテンツ」や「サービス」「AppleCare」「Apple Pay」などの売上をまとめたもの。その詳細は、Appleの業績発表資料の中で確認することができます。



「サービス部門」が大きく成長した原動力は、App Storeの発展にあるとStatistaは分析しています。2017年の1年間でAppleがアプリ開発者に支払った金額は265億ドル(約3兆円)となっているのですが、Appleはアプリ販売の売上を「70:30」の割合でアプリ開発者に70%を支払っているといわれており、同時期にAppleが手にしたアプリ販売に関するマージンはざっと計算しても100億ドル(約1兆1000億円)に達していると考えられるとのこと。

また、App Storeが誕生して以来10年間でアプリ開発者に支払われた金額は1000億ドル(約11兆円)となっていることから、Appleはざっと440億ドル(約4兆9000億円)の売上をApp Storeから得ていたものと分析されています。