フェルトンゲンの一撃が悔やまれる…【写真:AP】

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フェルトンゲンの一撃

 ベルギーの反撃の一撃は偶然の産物だった――。

 日本代表はロシア・ワールドカップ(W杯)で2大会ぶり3度目の16強に進出。現地時間2日にFIFAランク3位のベルギー戦に臨み、西野朗監督が「新たなチャレンジ」に掲げた史上初の8強進出まであと一歩と迫ったが、試合終了間際にカウンターから失点して2-3で涙を呑んだ。

 日本は後半開始3分に原口元気のゴールで先制すると、続く同7分に乾貴士がミドルシュートを突き刺して2点を先行した。

 しかし同24分に、ベルギーが大逆転劇の口火を切る。CKの場面で乾が相手と交錯しながらクリアしたボールは、日本の右サイドへと流れた。ここにいたDFヤン・フェルトンゲンは、ゴール方向にヘディングで浮かせ、これが絶妙なループシュートとなって日本のゴールに吸い込まれた。

 原口の先制点の場面で、軽い対応を突かれたフェルトンゲンにとっては汚名返上の一撃となった。これがベルギーの反撃の狼煙となり、ここから日本は失点を重ねて逆転を許してしまった。

 だが、プレミアリーグの伝説の得点王は、この一撃を「まぐれだ」と言い切った。

シアラー氏が言い切る

 英公共放送「BBC1」で解説を務めていた元イングランド代表FWのアラン・シアラー氏は、このゴールをこう振り返った。

「フェルトンゲンのヘディングシュートはまぐれだ。彼がやろうとしていたことは危険なエリアにボールを戻そうとしていただけだ」

 ニューカッスルなどで通算283ゴールを記録した英国史上屈指の点取り屋は、このゴールは折り返しを狙った偶然の産物だと断言した。ただし、このラッキーパンチが日本敗戦の呼び水となったのも事実だ。(Football ZONE web編集部)