【ファンキー通信】日本一のチャンピオンがいた町?

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 千代田区をはじめ全国で施行されつつある「歩きタバコ禁止条例」は、今となっては有名だ。歩きながらタバコをプカプカ吸ったら最高罰金2万円ですもの。そりゃできる訳ありません。

 そういえば、条例ってなに? というわけで簡単におさらい。地方公共団体がその自治権に基づいて議会の議決によって制定する法。平たく言えば、地域の法律ってわけです。この条例、地域性などいろいろ絡んでくるので、個性豊かなものも数知れず。そのトップ!? を走るのはなんといっても岡山県小田郡美星町の条例。繁栄条例第2条の2号にこんなことが明記されています。

 「町民の模範となる優れた記録を持つ者を、町民チャンピオンとして認定する」
・・・町内チャンピオン? と驚きを隠さずにはいられない。チャンピオンになれる項目はファミリー年齢チャンピオンや子宝チャンピオンをはじめ、ユニークなものでは媒酌チャンピオン、献血チャンピオンなど。

 町の活性化に貢献した人を表彰し、なんと奨励金まであげちゃうらしい。ちなみに町政施行30周年記念式典の際には驚きの記録が出た。仲人役の媒酌チャンピオンでは69組、献血チャンピオンは35回と、想像しただけでもあっぱれ!

 「美星町に住んでもらっている人を励ます意味で、つくりました。盛り上がるでしょう(笑)。過疎の歯止めにもなればと思って」(美星町 担当者)

 美星町にはこのほか、美しい星空を守る美星町光害防止条例がある。ただ、残念なことに2005年3月から美星町は井原市と合併し、繁栄条例の方は廃止されてしまったそう。

 と、肩をがっくりさせてる場合じゃありません。同じく変わった条例として、毎月第三日曜日は家族団らんを努めなくてはいけない、という岐阜県の「家庭の日を定める条例」、住民に町の環境を守るために配慮しなくてはいけない神奈川県真鶴町の「美の原則」第10条など、全国にたくさんあるのです。

 条例のイメージがどんどん変わってくるのは私だけ? どれも、地域の発展や安全を願って議員さんたちが考えに考えてつくった条例。あなたの住んでいる地区の条例も調べてみてはいかが? 案外笑えるかもよ。(文/verb)