「漫画村」Google検索結果から削除 大喜び?出版大手4社に聞くと...
違法アップロードされたコミックスや雑誌を多数掲載していた海賊版サイト「漫画村」が、2018年4月11日にグーグルの検索結果ページから削除された。
「漫画村」サイトのグーグル検索結果からの除外は、複数の出版社が以前から要請を続けていた。今回の動きについて、出版社側はどう捉えているのか。J-CASTニュースが、講談社、集英社、小学館、KADOKAWAの大手4社に取材した。
アクセスできない状態続く
12日18時時点で、検索結果から削除されているのは「漫画村」のトップページおよび、同サイト内の「女性系」と「少女系」というカテゴリを表示するページの計3件だ。
除外の理由については、「デジタルミレニアム著作権法(DMCA)に基づく著作権侵害報告」と説明されている。著作権侵害の要請を記録している米サイト「LumenDatabase」によれば、今回の対応はカナダのハーレクイン社と日本のハーパー・コリンズジャパン社の共同要請を受けたものという。
こうした動きとの関連は不明だが、「漫画村」の違法コンテンツは4月11日頃から閲覧できない状況が続いている。トップページにはアクセスできるが、それ以外のページに接続しようとすると、
「現在漫画村はメンテナンス/もしくは負荷が高い状態です。現在担当者が直している途中なので時間を開けて再度アクセスください」
というメッセージだけが表示される。この状況は、12日18時時点でも続いている。
集英社「対策を継続する」
こうした「漫画村」をめぐる動きについて、J-CASTニュースでは12日、(1)漫画村を検索結果から除外するように要請していたか(2)今回の除外対応を受けてコメントはあるか――などを尋ねる質問状を出版大手4社に送った。
これまでも海賊版サイト「はるか夢の址」摘発捜査への協力など、違法アップロード問題について様々な対策を行っている集英社広報部は、
「著作者の創作への努力を踏みにじり、コンテンツ創出の基盤を大きく損ねる海賊版サイトには強い憤りを覚えます。集英社は、長年にわたり実施しているさまざまな対策を継続するとともに、関連各社・各団体とも連携をとり、作品をより適正な形で読者にお届けするべく尽力していきます」
と回答した。
講談社広報室は、「漫画村」をはじめとした違法サイトを検索結果から除外する要請を以前から続けていることを明かした上で、
「除外の背景について定かでないので、現時点ではコメントできません」
とした。
小学館広報室の担当者は、「今回の件について、弊社から申し上げることはございません」。KADOKAWAの海賊版・模倣品対策課担当者からも、取材に答えることは難しい、という旨の回答があった。