無国籍なエキゾチシスムを感じさせる、異色の画家 | love passion 松永賢展
松永賢は独学で絵画を学び、そのユニークな技法と作風によって知られる異色の画家。作家の地元中部地区のギャラリーで発表を続け、地方の美術賞展などで数々の受賞歴を誇る作家である。しかしまだ東京での発表は少なく、高島屋では初の個展となる。
綿、麻などの布地に墨汁を塗ることで黒い下地をつくりあげ、その上から墨の黒を消しこむように油彩で陰影を施し、モノクロームのモチーフを浮かび上がらせていくという手法をとる。鏡の中の虚構の世界とも彼岸とも思える漆黒で透明な画面。そこに描かれるのは若い女性像を中心とした人物、昆虫や馬などの生き物たちである。
画中の少女たちが放つ、我々の心を見透かすような黒く光る眼差しには、真理を見極めようとする冷徹さよりも、むしろ清濁のすべてを受け入れる慈愛と覚悟が満ちている。今日、文明や文化の著しい発展や成熟の陰で、世界を生き辛く思う人が多くる。 新たな受難の時代に、松永の愛についての問いかけが始まろうとしている。
展示では近作・新作合わせて10余点が紹介される。
◆日時
2018年1月31日(水)~2月19日(月)
◆場所
日本橋高島屋6階美術画廊X(東京都中央区日本橋2丁目4番1号)
◆<作家(松永賢)略歴>
1966年 愛知県生まれ
2003年 エプソンカラーイメージングコンテスト 佳作
2004年 西脇市サムホール大賞展 大賞(西脇市岡之山美術館/兵庫)
2006年 名古屋の美術これまでとこれから 入選(名古屋市美術館)
あさご芸術の森大賞展 大賞(あさご芸術の森美術館/兵庫)
2007年 とよた美術展 優秀賞(豊田市美術館)
2016年 HEART of ART on EARTH 発刊
(2018/1/5 時点の情報)
