ACL準決勝での浦和の戦いぶりを大いに称えていたハリルホジッチ監督。その鮮烈なイメージも手伝い、「5人選出」に至ったのだろう。(C)Getty Images

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 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の決勝に駒を進めている浦和レッズ。サウジアラビアの強豪アル・ヒラルとの2連戦は、第1レグが11月18日にリャドで、第2レグが同25日に埼玉スタジアムで開催される。
 
 その第1レグのゲームに影響を及ぼしそうなのが、日本代表の欧州遠征だ。ハリルジャパンは10日にブラジル戦(リール)、14日にベルギー戦(ブルージュ)を迎えるが、その遠征メンバー25名の中に浦和の5選手が選ばれたのである。西川周作、槙野智章、遠藤航、長澤和輝、興梠慎三の5選手だ。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「浦和とは話をしている。日本サッカー界にとって、ACL決勝は非常に大事な試合」としつつ、「ベルギーからサウジアラビアの距離はそこまで問題だと思ってはいない」と理解を求めた。
 
 とはいえ、選手たちにとっては少なからずの強行軍であり、ぶっつけ本番に近いイメージだろうか。そんな日本代表のメンバー選考を伝えたのが、お隣り韓国の全国スポーツ紙『Sports Seoul』だ。「ACLファイナルの価値は?」と銘打ち、以下のような論評を展開した。
 
「浦和レッズにしてみれば厳しいスケジュールだ。ベルギー戦の4日後にACL決勝のアル・ヒラル戦を迎えるというのに、5人の選手を日本代表に駆り出されることになったのだから。これはアル・ヒラルに有利に働くだろう。第1レグの場所はサウジアラビア。ハリルホジッチ監督が言うように日本よりベルギーからのほうが近いのかもしれないが、選手たちは中4日で疲労の回復を図り、長距離移動にも耐えなければいけないのだ」
 
 ハリルホジッチ監督は「浦和と話した詳細については話たくないが、頭ではしっかり配慮している」とコメント。大一番にさしたる影響が出ないことを願うばかりだ。なお指揮官は会見の場で、みずからもリャドに足を運び、第1レグを視察すると明言した。